「あなたの過激な仕掛けによって…新日本プロレスは黄金期を迎えました」…藤波辰爾、“過激な仕掛人”新間寿さんへささげた「弔辞」【全文】
2025年4月30日(水)13時59分 スポーツ報知
新間寿さんへ弔辞を読み上げる藤波辰爾
今月21日に90歳で亡くなった“過激な仕掛人”とうたわれ、アントニオ猪木さんと共に昭和の新日本プロレスで黄金時代を築いた元新日本プロレス専務の新間寿さんの告別式が30日、新宿区の感通寺でしめやかに営まれた。
式には、親交のあった経団連の十倉雅和会長、初代タイガーマスクの佐山サトル、藤波辰爾、大仁田厚、ジャガー横田、中嶋勝彦、Sareee、マリーゴールドのMIRAI、力道山の妻・田中敬子さんら多数のプロレス関係者が参列した。
弔辞は、新間さんのプロデュースで1978年1月23日、ニューヨークのMSGでWWWF(現在のWWE)ジュニアヘビー級王座を奪取した藤波辰爾が読み上げた。「あなたと出会いプロレスラー藤波辰爾は大きく飛躍しました」と切り出し祭壇へ感謝の思いをささげた。
◆弔辞全文
「プロレスを最後まで愛した新間さん。あなたと出会いプロレスラー藤波辰爾は大きく飛躍しました。
ニューヨーク、マジソン・スクエア・ガーデンでチャンピオンなったその日から私のことを『カンペオン』と呼ぶようになりました。
あなたの『何かしろよ』その一言で生まれたドラゴンスープレックス、ドラゴンロケット、マジソン・スクエア・ガーデンでの婚約発表…あなたのアイデアと決意によって藤波辰爾は作り上げられ私の人生を色鮮やかにしてくれました。
私のプロレス人生の輝きの多くは、新間さん、あなたに与えられました。
藤波辰爾は新間さん、あなたの作品です。
プロレスの新たな扉を開き、あなたの過激な仕掛けによって、アントニオ猪木の時代を作り、新日本プロレスは黄金期を迎えました。あなたがいてこそ起きた新日本プロレスのブームです。
あなたのプロレスへの愛情と熱意が選手だけではなく社員にまで伝わり、新日本プロレスは間違いなく最強軍団になりました。
プロレスの長い歴史の中で新間さんが作った時代は、これからも色あせることなく輝き続けていくことでしょう。
プロレスラー、そしてプロレスファンに夢を与え続けてきた人生の新間寿さんに最大なる敬意を表します、
新間さん、本当にありがとうございました。ゆっくりとお休みください。
2025年4月30日 藤波辰爾
ありがとうございました」