広島・末包 新4番の役割果たす2安打3打点で巨人キラーぶり発揮「自分の仕事ができて良かった」

2025年4月30日(水)5時0分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 広島3-4巨人(2025年4月29日 東京D)

 広島・末包昇大外野手(28)が29日、Gキラーぶりを発揮した。巨人戦(東京ドーム)で、2点を追う4回に4号同点2ランを左翼へ運ぶと、6回には一時勝ち越しの中前適時打。セ・リーグでは断トツの対戦打率・319を誇る。試合は3—2の9回2死一塁から味方の失策で追い付かれ、延長12回に今季2度目のサヨナラ負け。今季ワースト更新の4連敗で3位に後退しても、新4番は自らの豪打で雪辱を誓った。 

 放物線を描いた飛球は、真っ赤に染まる敵地の左翼席中段に吸い込まれた。2点を追う4回2死一塁に中前打の二俣を置き、4番・末包が価値ある4号同点2ラン。巨人・井上が1ボールから投じた、外寄りカーブをひと振りで仕留めた。

 「カーブに体が自然に反応した。2点を先制されて少し嫌な空気だったので、自分の仕事ができて良かった」

 同点の6回にも4番の仕事を果たした。2死から小園が右中間三塁打を放ってチャンスメークした場面。初球の149キロ内角低め直球を空振りしたものの、同じコースへ来た2球目の149キロをコンパクトなスイングで中前へはじき返した。

 「しっかりと速い真っすぐに負けないようにという感じ。(初球を)空振ってしまったんで、もう一個前(のポイント)でというイメージはありました」

 持ち前の勝負強さを発揮した一時勝ち越しとなる貴重な適時打。2安打3打点と活躍した末包を、新井監督は「いいホームランだった。タイムリーも良かった。初球の真っすぐを振って、次の真っすぐ。いい読みもあったと思う」と称えた。

 試合が終盤に暗転したことで、ヒーローになり損ね「しょうがないです」と苦笑した28歳。それにしても巨人戦での豪打、奮闘ぶりは特筆に値する。

 通算41試合で、119打数38安打、打率・319。対セ・リーグではG戦だけ3割を超え、これに次ぐDeNA戦の同・271を大きく引き離す。9本塁打、29打点も断トツ。東京ドームではさらに拍車がかかり、打率・357、4本塁打、12打点と打ちまくる。

 「たまたまでしょ。数字だけ見れば相性はいいと思いますけど、どれだけ(チームに)勝ちを運べているかなので。明日以降に生かしたいと思います」

 9回2死一塁からの守乱による4連敗、3位転落は確かに痛い。シーズンは、しかし、まだ序盤。「明日以降に」と勝利への貢献を誓う新4番が、好調なバットで再び鬼ぶりを発揮して連敗を止める。(江尾 卓也)

スポーツニッポン

「巨人」をもっと詳しく

「巨人」のニュース

「巨人」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ