巨人・山崎伊織 セ・リーグ新35イニング連続無失点!無傷4勝目でチームを首位に導く
2025年5月1日(木)5時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人2—0広島(2025年4月30日 東京D)
巨人・山崎伊織投手(26)が30日の広島戦に先発し、7回5安打無失点、6奪三振の好投でリーグトップタイの4勝目をマーク。開幕からの連続無失点イニングを「35」まで伸ばし、63年の中井悦雄、23年の村上頌樹(ともに阪神)の「31」を超え、セ・リーグ新記録を樹立した。「ミスター0」がけん引するチームは3連勝で4月10日以来の首位に浮上した。
また点を取られなかった。山崎がセ・リーグ新記録となる開幕から35回連続無失点で4勝目を挙げ、防御率0・00で4月を終えた。
「リハビリから始まって、ここまで投げられると思ってなかった」。東海大4年時に右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、1年目はリハビリ中心。3軍戦でボールボーイをしたこともあり「投げている姿も想像つかなかった」。歴史に名を刻んだ右腕は、感慨深げだった。
先頭打者の出塁は、2回の野間に中前打を許しただけ。0を並べた35回で先頭を許したのは、わずか7度しかない。「何とか出さないようにできている」と四球はなく、無駄な走者を出していない。「甲斐さんの求めている球はどういう球なのか、マウンドで考えながら投げられている」。ギアの操縦も抜群。7回2死一、二塁では代打・堂林に4球連続でフォークを投じ、空振り三振。好調の要因の一つであるフォークを勝負どころで投げ込み「追い込んでから投げ切れたことが良かった」とうなずいた。
海の向こうで同じ背番号19を背負う大先輩から助言を受けていた。オリオールズ・菅野のメジャー初勝利を祝福するため他のナインとともに電話をすると「伊織はちょっと(腕の振りが)横になってるぞ」と指摘された。「僕もそうなってるかなと思っていたのでありがたかった」とフォームを修正した。尊敬する右腕に「今も見てくれている」と感謝し、記録を塗り替えた。
チームは3連勝で4月10日以来の首位に浮上した。開幕からに限らず、35イニング以上無失点を続けるのは、球団では66年堀内恒夫(44イニング)以来。プロ野球記録までも、あと3回1/3だ。「まずは先発として試合をつくって勝てるように」。目の前の一球の先に、大記録が待っている。(小野寺 大)
▼巨人・阿部監督(山崎の開幕から35回連続無失点に)素晴らしいピッチングだったと思います。もう100点ですね。
≪オール先発で初大台≫山崎(巨)が今季35イニングを投げ失点0。開幕からの連続イニング無失点としては39年高橋敏(阪急)の38回1/3、21年平良(西)の38回に次ぐ歴代3位で、63年中井悦雄、23年村上(ともに神)の31イニングを抜くセ・リーグ新記録になった。また、オール先発で開幕から30イニング以上の連続無失点は山崎が史上初。なお、開幕からに限らず、巨人で35イニング以上連続無失点は66年堀内恒夫(44イニング)以来59年ぶり9人目(14度目)。チーム最多は43年藤本英雄の62イニング。