「勇往邁進な姿にいつも勇気を」阪神・湯浅とファンを結ぶ「わらび餅」

2025年5月1日(木)12時0分 スポーツニッポン

 国指定の難病「胸椎黄色じん帯骨化症」からの復活を目指す阪神・湯浅は今季初の連投となった4月30日の中日戦でも1イニング零封の力投を見せた。

 「体も問題なく普通にやれていたので、ゼロで後ろにつなげるように頑張ろうと」。

 藤川監督が「支配下の中にいる1人の選手として1軍に昇格しています」と話したように、延長11回までもつれた死闘の中で、チームに貢献し今季初ホールドも記録。22年に59試合に登板し「最優秀中継ぎ投手」のタイトルも獲得した剛腕は、完全復活へ大きな一歩を踏み出した。

 今季初の1軍昇格を果たした4月24日。横浜スタジアムでのDeNA戦の練習前に本人に「昇格おめでとう」と伝えると、右腕からは「ありがとうございます。おいしかったです」という言葉が満面の笑みで返ってきた。「おいしかった」の返答に一瞬、?マークが浮かんだものの、すぐに合点がいった。

 湯浅は大の甘党。最近のお気に入りが兵庫県尼崎市の和菓子店「楽emon」のコーヒーわらび餅で、記者も何度か食べたことがある。湯浅は2年前に初めて口にし「めちゃくちゃうまい」と感激。治療院が近くにあることもあり、来店するようになった。昇格の数日前も、そのわらび餅を堪能していた。

 「楽emon」の店頭には湯浅のサイン色紙が飾られている。右腕のSNSなどで存在を知った虎党も訪れるようになり、今では湯浅ファンのちょっとしたパワースポットと化している。わらび餅に湯浅グッズを“添えて”撮影しSNSに投稿する人も多く「湯浅投手の困難に立ち向かっていく姿に力をもらっているんです」と右腕への思いとともに、わらび餅を買っていくファンも増えたそうだ。

 店主も力をもらった1人。23年11月2日の日本シリーズ第5戦以来、544日ぶりの復帰登板となった中日戦も映像で目にし「ずっと待っていました。本当に感動しました。湯浅投手の勇往邁進な姿にいつも勇気をもらっているんです」とカムバックを喜んだ。

 湯浅とファンを結ぶわらび餅。背番号65の躍動は、多くの人に活力を与える。(遠藤 礼)

スポーツニッポン

「勇気」をもっと詳しく

「勇気」のニュース

「勇気」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ