中日・近藤廉がうれしいプロ初ホールド 1回10失点の屈辱からはい上がり「これからも周りの人を大切に」
2025年5月1日(木)22時11分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 中日3—2阪神(2025年5月1日 バンテリンD)
4月25日に育成から支配下登録されたばかりの中日・近藤廉投手が、プロ初ホールドをマークした。
「最高です。いく可能性はあると言われていたし、準備はできていた。ゼロに抑えて帰って来られて良かった」
5回2失点でプロ初勝利の権利を手にした先発・三浦のあとを受け、1点リードの6回にマウンドへ。
先頭の坂本に四球を与え、代打・渡辺の投前内野安打で1死一、三塁とピンチが拡大した。
しかし左腕はここから踏ん張る。近本を147キロ直球で気迫満点の空振り三振。さらに中野に四球を与え、満塁で森下にはフルカウントになったが、最後は9球目の148キロ直球で空振り三振を奪い、マウンド上でガッツポーズを見せた。
「森下選手はいいバッターなので。簡単にはアウトになってくれないと。あの場面は自分のボールを信じて全部、全力でいった」と喜んだ。
試合後には、同じく4月に支配下登録された三浦と一緒に初のお立ち台に。大きな拍手を浴び「あの時の拍手とは違うと思います」と話した。
あの時、とは23年8月25日のDeNA戦(バンテリンD)。2—8の9回にマウンドに上がり、1イニングで打者16人に8安打、5四死球を与えるなどして10失点(自責8)。2リーグ制以降では2位タイの1イニングで62球を投じた。
他の投手を温存させるために最後まで投げさせた立浪和義監督(当時)は「勝ちパターンしか(投手が)残っていなかったので。酷なことをしました」と試合後に話した。
同年の1軍登板はその1試合のみで、シーズン後に育成契約に。屈辱の登板から見事にはい上がってきた左腕は「(10失点の登板から)周りの人や選手に励まされてここまで来た。これからも周りの人を大切にして活躍したい」と感謝の思いを口にした。