ドジャース・大谷 3得点で両リーグトップ32得点!ゲーリッグに並ぶ167得点ペース ルースも見えた
2025年5月2日(金)1時30分 スポーツニッポン
◇ナ・リーグ ドジャース12—7マーリンズ(2025年4月30日 ロサンゼルス)
歴史的得点王ペースだ。ドジャースの大谷翔平投手(30)が4月30日(日本時間5月1日)、本拠地でのマーリンズ戦に「1番・DH」で出場。8回に今季最長の5戦連続安打となる中越え三塁打を放つなど、3得点をマークし5連勝に貢献した。両リーグトップの32得点はシーズン167得点ペース。1901年以降の近代野球では1921年ベーブ・ルースの177得点に次ぎ、1936年のルー・ゲーリッグと並ぶペースとなった。
2日で35安打27得点。いずれも今季最多だった前日の18安打15点に次ぐ、2位の17安打12得点と爆発した打線で、最も本塁を踏んだのは大谷だった。8回先頭で中堅フェンス直撃の三塁打など、1安打1四球で3得点。前日に「自分のやるべきことをどのシチュエーションでもやりたい」と話していた通り、1番の役目を果たした。
3試合連続盗塁となる二盗を決めた1—0の3回1死二、三塁では、続くベッツの左前打で3点目の生還。四球で出塁した6回も、ベッツの三塁打で6点目のホームを踏んだ。8回の三塁打の後は暴投で10点目をもたらした。MVPトリオの大谷、ベッツ、フリーマンの3人で1本塁打、2三塁打など5安打6打点6得点。デーブ・ロバーツ監督は「彼らが結果を出せば、他の選手たちも楽になる。彼らはスーパースターであり、それに伴う責任もある」と称えた。
開幕から1番に座る大谷は31試合を終え32得点。10打点は4月の出場がなかった19、20年を除きメジャー最少だが、驚異のシーズン167得点ペース。近代野球ではいずれもヤンキースの「バンビーノ」ことB・ルースが1921年にマークした177得点に次ぎ、「アイアンホース」と呼ばれたL・ゲーリッグの1936年の歴代2位に並ぶペースだ。
昨年は自己最多でリーグトップの134得点。ベッツが骨折した6月中旬までは2番だったが、今季は開幕から1番に座る。20四球と出塁率・393はチームトップ。さらに後ろにMVPトリオの2人が控える状況で、レジェンド級の「得点王」獲得も夢ではない。
真美子夫人の第1子となる長女出産という人生の一大イベントもあった4月が終了。前日の「パパ1号」など7本塁打は前年と同じで、9盗塁は昨年の同時期の5を上回っている。「心地のいい寝不足というか、幸せな寝不足」も関係なく、史上初の「50—50」を達成した昨年に匹敵する滑り出し。「(自分が自宅に)いないのでそこがちょっと気がかり」と家族から離れる次戦からの敵地10連戦でも、球場ではしっかり“ホーム”に還ってくる。(奥田 秀樹通信員)
▽1936年のL・ゲーリッグ ヤンキースで155試合に「4番・一塁」で出場。自身最多タイの49本塁打で本塁打王、130四球など出塁率.478をマークし167得点を挙げた。27年に続く2度目のア・リーグMVPを獲得し、8度目のリーグ優勝と5度目のワールドシリーズ制覇に貢献。ただ、タイトル獲得はこの年が最後となった。
▽1921年のB・ルース ヤンキース移籍1年目だった前年の20年に大リーグ記録となる54本塁打を放ち、158得点をマークしたがさらに数字を伸ばした。3番で152試合に出場し、いずれも大リーグ新記録となる59本塁打(4年連続本塁打王)と168打点で2冠に輝き、得点はキャリアハイの177。119長打と457塁打は現在も大リーグ記録で、ヤ軍をリーグ初優勝に導いた。