豊昇龍が稽古総見で2大関を圧倒し18勝4敗 横審委員長「横綱としての強さ示した」と評価
2025年5月2日(金)16時20分 スポーツニッポン
大相撲夏場所(11日初日、東京・両国国技館)を前にした横綱審議委員会(横審)の稽古総見が2日、国技館の本土俵で行われた。この日は一般公開され5500人が関取衆の稽古を見守った。
新横綱場所の春場所を途中休場した豊昇龍(25=立浪部屋)は2大関らと精力的に22番取って18勝4敗。鋭い踏み込みから左のまわしを取っての攻めなど動きの良さが目立った。特に綱獲りの大関・大の里(24=二所ノ関部屋)には動きの良さで圧倒し8勝1敗と寄せ付けず。「綱獲りだけど、本人は本人、僕は僕。本人の問題じゃないですか」と意識はしていないと明かすが、今場所の注目力士に貫録を示した。
痛めていた首と右ひじは問題なしという。22番と積極的な姿勢を示したばかりでなく、十両のぶつかりでも若ノ勝に胸を出すなど看板力士としての自覚も十分。「いい感じじゃないか。調子は悪くなかったし、動きを確かめるために集中してやった」と満足そうに振り返った。
横審の大島理森委員長(元衆院議長)は「体にハリがありました。ぶつかり稽古も率先してやっていた。横綱としての強さを示していただいたので今度の場所はエキサイティングな場所になると期待しています」と絶賛。八角理事長(元横綱・北勝海)も「内容も良かった。(横綱という地位に)慣れてきたのでは。春巡業を経験したのも良かったのでしょう。久しぶりじゃないか。こんなに横綱が多くやるのは」と評価した。
新横綱場所で完走できなかった悔しさをバネに春巡業から勢力的に土俵に上がってきた。精彩を欠いた2大関とは対照的に万全な仕上がりをアピール。「先場所休場して情けない姿を見せたので、今場所こそしっかりやってきたいと思います」と横綱初優勝への思いをのぞかせた。