DeNA・山本 昨年3月に侍でバッテリー組んだ中日・金丸から逆転V撃!「コースは予測していた」
2025年5月6日(火)5時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ DeNA2—1中日(2025年5月5日 バンテリンD)
DeNA・山本は2回の1打席目に入る前に思った。「覚えていたんだ。ええ子やな」。マウンドにいたのは新人の金丸だ。
「目が合い、会釈してくれた。できれば同じチームで戦いたかった。めちゃくちゃいい投手だけど、試合前からイメージはあった」
1死一、二塁の先制機は147キロ直球に押されて三ゴロ併殺打。「やはりいい投手だ」と実感した。やり返す機会はすぐに来る。0—1の4回1死満塁で迎えた2打席目。今度は1ボールから内角高めの148キロを左前へ打ち返した。走者2人を還した逆転の決勝打でプロ初黒星をつけ、「コースは予測していた」と声を弾ませた。
実は金丸を知る男だ。昨年3月7日に侍ジャパンの一員として欧州代表との強化試合で先発マスク。当時関大3年だった金丸ともバッテリーを組み、4奪三振の2回完全投球をミットで受け止めた。
昨秋ドラフトではDeNAも加わった4球団競合のドラフト1位で中日入り。「絶対に対戦する相手」と警戒を強めていた。1年ぶり再会で会釈されて心もほっこり。「これからも対戦は続く」と強敵として胸に刻んだ。
逆転の攻撃は下半身のコンディション不良から約1カ月ぶりに復帰して4番に戻ったオースティンの四球が起点。三浦監督も「4回は打線がつながった」とうなずいた。黄金新人を打ち砕き、勝率5割復帰に王手。殊勲の山本も「この一打をきっかけにしたい」と上昇を予感した。(大木 穂高)