【リーグワン】神戸の「うるさい男」FB辻野が初先発 10日静岡と激突
2025年5月10日(土)12時3分 スポーツニッポン
ラグビーリーグワンの神戸は10日にノエビアスタジアム神戸で静岡と対戦する。5位の神戸、4位の静岡は上位6チームによるプレーオフ(PO)進出を決めており、17日にあるPOの準々決勝でも当たる可能性がある。神戸は4日の前節横浜戦からメンバーを大幅に入れ替え。25年度新加入のFB辻野隼大(はやた、22)が初めて先発に名を連ね、新人らしく決意を示した。
「やることも増えますし、責任感もあります。もちろん、ジャージーを着ることで責任感はあるのですが、スターティングメンバーでもありますし(リーグ戦では)最後のホーム戦なので、責任感はあります。ホーム戦で15番を着て皆さんの前でプレーできるのは目標でもあったので、うれしいです。ワクワクの方が大きいですね」
京産大では共同主将を務め、CTBやSOなど複数ポジションをこなせる万能タイプのBK。4日の前節横浜戦は後半途中からリーグ戦初出場を果たし、トライも挙げた。デイブ・レニー・ヘッドコーチ(HC)は「スキルも持っているし、自信も持っている。スピードもある選手です。コミュニケーションのスキルも高い。初めてスタートから出るのは彼にとってもエキサイティングだろう。若いバックスラインの中でも輝いてほしいなと思う」と期待を寄せた。
指揮官も評価したコミュニケーション力こそ、辻野の持ち味の一つだろう。「プレーやスキルもそうなんですが、チームにどれだけエナジーを与えることができるか。アップの時からチームで一番声を出していきたい。会場の皆さんも僕のこと“うるさいな”と思っていただけたら。声を出すことは誰でもできること。その中で、自分は臆せず言える方なので。グラウンドに立てば、年齢は関係ないと思っています。言えることはどんどん言っていきたい」。もちろん、先輩や仲間へ敬意を払いつつ、勝利を目指して積極的な声掛けをしていくつもりだ。
LOブロディ・レタリック、SH日和佐篤、前節はFBで先発したCTB/SO李承信らは今回のメンバーから外れた。リザーブメンバーを見渡せば、試合の途中で辻野がSOに回る可能性もあるだろう。「チームにコミットするのはもちろんですが、自分のプレーに自信を持って自分の良さをアピールできたら。ボールタッチもそうですし、もっといろんなシチュエーションでチームに絡めたらなと思います。俯瞰してラグビーを見ることと、15人をコネクトさせるコミュニケーションを大事にしたい」と力を込めた。
◇辻野 隼大(つじの・はやた)2002年(平14)12月25日生まれ、大阪市出身の22歳。長吉西中でラグビーを始める。京都成章では3年連続で冬の花園大会出場。20年度の第100回大会で準優勝。京産大を経て25年度から神戸に加入。50メートル走6秒2。1メートル78、87キロ。趣味は温泉に入ること。FB、SO、CTB。