【京都新聞杯】競馬もSHO TIME 重賞初Vダービー切符 友道調教師「名前が名前だけに盛り上がってくれれば」
2025年5月11日(日)5時30分 スポーツ報知
川田将雅騎手騎乗のショウヘイ(左)が直線抜け出す
◆第73回京都新聞杯・G2(5月10日、京都競馬場・芝2200メートル、稍重)
日本ダービー・G1(6月1日、東京)への“最終切符”をかけた第73回京都新聞杯・G2は10日、京都競馬場で行われ、5番人気のショウヘイ(川田)が直線で抜け出して重賞初勝利を飾った。ダービー3勝の友道厩舎からスター候補が誕生した。
堂々と馬場のど真ん中を駆け抜けた。ショウヘイが早々と先頭に立ったのは直線入り口。川田が手綱を動かすと、俊敏に反応した。追えば追うほど増していく躍動感。弾むようなフットワークで、どこまでも伸びていきそうな加速に、他馬は全くついてこられない。ほぼ最後までステッキは入れず、内をぴったりと回った2着エムズとの着差は2馬身半。圧勝だった。
川田は「流れどうこうより、リズム良く走ったというだけです。この馬本来の走りが今日はできました」と冷静に振り返った。前走のきさらぎ賞は本調子でない状態で4着。今回も放牧から帰厩当初はピリッとしなかった。そこで、友道調教師は2週前追い切りという早い段階から川田に騎乗を依頼。友道師は「あのあたりから、本来の動きに戻ってきた」と振り返る。“スパイス”を利かせた調整が奏功した。
ドジャースの大谷翔平を思い起こさせる馬名で、ショウヘイは常に注目を集めていた。ダービーへの出走ボーダーライン超えの馬が不在だった友道厩舎だが、賞金加算に成功して切り開いた大舞台への道。「右肩上がりできているからね。名前が名前だけに盛り上がってくれれば」。そう笑みを浮かべるトレーナーの胸元には、バットとボールの柄が入ったエルメスのネクタイが輝いていた。現役最多を自ら更新するダービー4勝目へ—。祭典には最高のショータイムが待っている。(山本 武志)
ショウヘイ 父サートゥルナーリア、母オーロトラジェ(父オルフェーヴル)。栗東・友道康夫厩舎所属の牡3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算4戦2勝。総獲得賞金は6934万2000円。重賞初勝利。馬主は石川達絵氏。