山本由伸、ノーノーは意識せず「やっぱり9イニングはすごく遠いので」…7回1安打無失点で連敗脱出に貢献
2025年5月21日(水)16時8分 読売新聞
ダイヤモンドバックス戦に先発したドジャースの山本由伸(20日)=AP
【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの山本由伸は20日(日本時間21日)、本拠地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、6回まで無安打に抑えて7回1安打無失点、9奪三振の好投を見せた。ドジャースは延長十回、マンシーの犠飛で三塁走者の大谷翔平が生還し、4—3でサヨナラ勝ち。連敗を4で止めた。
1番指名打者で出場した大谷は八回に左中間を破る二塁打を放って4打数1安打、申告敬遠による1四球だった。
オリックス時代の2022、23年に2年連続で無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成している山本が、6回まで相手を無安打に抑えた。この時点で球数は90球に達していた。メジャーでは先発投手は100球をめどに交代するため、ノーヒットノーランは意識していなかったという。「やっぱり9イニング(まで投げること)はすごく遠いので。130球ぐらい投げられたら別ですけど」と笑顔で振り返った。
一〜三回はいずれも三者凡退。四回に2番マルテに四球を与え、初めての走者を出したが後続を抑えた。五、六回も三者凡退で、特に六回は3者連続で三振を奪った。ここまでは圧巻の投球だった。
1—0の七回、先頭のマルテに外角低めの直球をとらえられ、右中間に運ばれた。この日初めて許した安打だった。暴投と四球などで二死一、三塁となり、6番スミスを迎えた場面で、ロバーツ監督はベンチから出てこなかった。「四球を出した後、監督の方を見たら、出てきていなかった。もちろん、自分も行く気でいたし、最後の打者に思い切り向かっていけた」と山本。スミスをカットボールで空振り三振に仕留めると、雄たけびを上げた。
チームの連敗ストップを託されたマウンドで7回1安打無失点。メジャー2年目で最多の110球を投げ込んだ。九回に4番手スコットが同点弾を浴びて6勝目はならなかったが、延長十回にサヨナラ勝ち。歓喜の輪に控えめに加わった山本は、「今日の勝利に貢献できたことをすごくうれしく思う。もっともっと、チームの勝ちにつながる投球を毎試合できるように頑張りたい」と今後を見据えた。