阪神・大山 お待たせ甲子園1号 伊織撃ち「打のGキラー」や!今季巨人戦全12試合で安打

2025年5月23日(金)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神2−3巨人(2025年5月22日 甲子園)

 いつもは柔和な阪神・大山の表情が、キッと引き締まる。獲物は18・44メートル先にいる巨人・山崎。球宴ファン投票のセ・リーグ先発投手部門でトップを快走する若き右腕を、百戦錬磨のスラッガーが一振りで砕いた。1点を先制された直後の2回。敵失の佐藤輝を一塁に置いた第1打席で、主砲のバットが火を噴いた。

 「デュープ(デュプランティエ)が投げる日になかなか得点できていなかったので、先制された直後に、逆転できて良かった」

 カウント1ボールからの、やや高めに浮いた2球目のカットボールを攻略した。最も腕が伸び、飛距離を出せるタイミングでジャストミート。白球は薄暮の空を舞い、左翼席へ消えた。打球速度171キロの超速の弾丸。4月23日のDeNA戦(横浜)以来、23試合ぶりとなる一時逆転の2号2ランは、今季の自身甲子園初本塁打だ。

 20日のカード初戦で今季初の猛打賞を刻み、前日21日も3安打。状態は上昇モードだ。低く球足の速い打球が戻り、21日は2本の適時打に加えて、難敵・大勢からも快音。確かな手応えが残る両手で放ったこの夜の豪快弾で、今季の巨人戦12試合全てで安打を記録。昨年9月1日から2年またぎの15試合連続安打となった。

今季の「伝統の一戦」はカード別最高となる打率・354。「打のGキラー」として、立派に中軸の責務を果たす。

 「他(の好機)で打てなかったので。明日また頑張ります」

 鮮やかな虹もかすむ、痛恨の2三振を悔やんだ。2—2で迎えた8回2死満塁で、田中瑛の前に空振り三振。1点を勝ち越された直後の延長11回無死一塁でも、マルティネスから空振り三振を喫した。どちらかで一本でも出ていれば——。前夜を上回る4時間18分に及んだ死闘の末に敗れた責任を一身に背負い、背番号3はクラブハウスへと引き揚げた。 (八木 勇磨)

 <データ>

○…大山(神)が4月23日のDeNA戦(横浜)以来、29日ぶりの2号2ラン。今季甲子園初本塁打で、同球場では昨季7月30日巨人戦6回の3ラン以来296日ぶり。シーズン出場43試合目、甲子園21試合目の本拠地1号はプロ2年目18年のシーズン出場91試合目、甲子園40試合目に次ぐ2番目の遅さとなった。

 ○…今季、自己最遅の出場20試合目に出たシーズン1号に続き、43試合目の2号も昨季の29試合目を更新する最遅。1→2号間のブランク22試合も17年と24年の9試合を更新した。

スポーツニッポン

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