佐藤琢磨がインディ500でアジア人最高位の2番手スタートをゲット! 史上11人目の3勝目も射程に

2025年5月22日(木)11時30分 ココカラネクスト

佐藤が自身が持つアジア人最高グリッドを更新した(C)Getty Images

 伝統の米インディ500で2勝を挙げる大ベテランの佐藤琢磨が5月18日に行われた第109回大会の予選でアジア人最高位の2番手をマークし、25日の決勝ではフロントローからスタートを切ることになった。

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 インディ500はインディカーシリーズに組み込まれているが、琢磨がシリーズにフル参戦したのは2022年が最後。23年はインディ500を含む計5戦のスポット参戦で、昨年と今年はインディ500のみの出場。出場機会が少ない中でいきなり予選で活躍できるのは驚くべきことだと考える人もいるかもしれない。

 琢磨は17年に4番グリッド、20年に3番グリッドを獲得しているが、いずれも決勝で優勝を果たしている。今回は優勝候補のペンスキー勢が車両規則違反で17日の予選アタックに参加できなかったこともあるが、マシンのセットアップを仕上げる経験値とエンジニアリングの技術が優れていれば、ベテランでも上位に進出できるという。

 F1やインディ500以外のインディカーシリーズのレースは週末だけの走行だが、インディ500だけは10日間以上の日程が組まれ、今年も初走行が13日だった。そこから予選を含めて8日間も走行機会があり、決勝を迎えることになる。そのほか4月もオープンテストとして2日間のテスト走行の機会がある。インディ500だけの出場でも十分にマシンを熟成する期間があり、琢磨にも十分にチャンスがあるのだ。

 インディ500はスーパースピードウェイと呼ばれる2.5マイル(約4キロ)のオーバルコースが使われるが、コースは4つのコーナーと直線で形成され、独特のセットアップが要求される。

 予選も4周の連続周回の平均スピードで争われるため、実質的には16キロの距離を争うショートスプリント。決勝は500マイルで約800キロ。F1の決勝は約300キロだから1.67倍の長丁場。東京—広島間に相当する。予選は1台ずつのアタックだが、決勝では空気抵抗が少なくなる集団走行時のマシンバランスや、燃費の計算など総合的な速さが求められ、一筋縄ではいかない。

 琢磨は予選翌日の練習走行後に「予選でフロントローを獲得するレベルまでスピードを上げられたが、そのいくつかを決勝用のセットに反映できた。予選が終わった時のレースカーの出来は50点ぐらいだったが、20点ぐらい上がって70点ぐらいにはできた」と話した。

 琢磨もインディ500の出場は今年で16回目。オープンテストでは激しいクラッシュに巻き込まれてしまったものの、大事には至らなかった。このままなら史上11人目の3勝目も十分に狙える。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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