【卓球】伊藤美誠が涙 シングルス初メダル確定!「こんなにうれしいんだな」世界4位の中国選手撃破
2025年5月23日(金)20時2分 スポーツニッポン
◇卓球・世界選手権(2025年5月23日 カタール・ドーハ)
女子シングルス準々決勝が行われ、世界ランキング9位の伊藤美誠(24=スターツ)は同4位の王芸迪(中国)を4−1で下し、準決勝進出を決めた。3位決定戦は行われないため、メダルを確定させた。
悲願のメダルをようやくつかんだ。過去の対戦成績は2勝10敗。今年も2戦2敗の難敵を退け、シングルスでのメダルを手にした。
インタビューでも涙を流し、「本当にうれしいの一言。(王芸迪選手に)なかなか勝ててなかったので、世界選手権の大舞台で勝てたことも良かったですし、自分の力でメダルを獲れることができて良かったです」と時折、言葉を詰まらせながらメダルの喜びを語った。
そして、涙については「初めてのメダルでとてもうれしかったのと、やっぱり中国人選手を倒してのメダルってこんなにうれしいんだなと気持ちで。前回、早田選手が中国人選手を倒してメダルを獲ったのを思い出して、自分もできると言い聞かせて試合をしたので、それを有言実行できたので良かったです」と笑みをこぼした。
第1ゲームを6−11で落としたが、第2ゲームはフォアハンドが要所で決まるなど、11−8で奪い返した。第3ゲームは序盤から4連続得点と最大6点差をつけ、11−6でものにした。第4ゲームも7連続得点と主導権を握り、11ー8とリードを広げた。第5ゲームは一進一退の攻防となったが、9−9から先にマッチポイントを握ると、そのまま勝利した。
世界選手権に臨むのは、14歳で挑んだ15年大会から団体戦を含めて10回目。ただ、今までシングルスでのメダル獲得は一度もなかった。今回は初めてシングルスのみの出場となり「シングルスでメダルを取りたいっていうのを、ずっと口にして目標にしてきた。それをかなえたいし、自分の手でつかみ取りたい」と語ってきた。
リオ大会から2大会連続で五輪に出場し、21年の東京大会では3種目で金、銀、銅のメダルを獲得。だが、パリ五輪では選考レースの末に代表の座を逃した。悔しさを味わう一方、次なる目標に「世界ランキング1位」を掲げ、再び立ち上がった。今年4月のW杯では銅メダルを獲得するなど、ここまで好調をキープ。今大会は母・美乃りさんがベンチに座り「一緒にメダルを取りたい」とも話してきた。