メダル確定の伊藤美誠「うれしいと泣いたのは、超久しぶり」…世界4位の中国・王から4ゲーム連取

2025年5月23日(金)23時49分 読売新聞

女子シングルスで自身初のメダルを確定させ、取材に応じる伊藤美誠=平地一紀撮影

 【ドーハ=平地一紀】卓球の世界選手権個人戦は23日、ドーハ近郊のルサイルで各種目が行われ、女子シングルス準々決勝で世界ランキング9位の伊藤美誠(スターツ)が同4位の王芸迪(中国)に4—1で勝ち、銅メダル以上を確実にした。世界選手権のシングルスで初のメダルとなる。

 前回銅メダルの早田ひな(日本生命)は陳幸同(中国)にストレート負けし、大藤沙月(ミキハウス)も孫穎莎(中国)に敗れ、いずれも4強入りを逃した。

 混合ダブルス準決勝は、吉村真晴(SCOグループ)、大藤組が香港ペアに3—1で勝ち、決勝に進んだ。

 男子ダブルス準々決勝で篠塚大登(愛知工大)、戸上隼輔(井村屋グループ)組はエジプトペアに快勝し、銅メダル以上を決めた。

 豪快な強打で試合を決着させると、24歳の伊藤は両手を突き上げて涙した。「うれしいという感じで泣いたのは、超久しぶりかもしれない」。最近は7連敗中だった強敵を打ち破り、念願のシングルスのメダルをついにつかみとった。

 1ゲーム目を落とした直後、ベンチに入った母の美乃りさんと勝機を探った。「いいレシーブはできている。相手のサーブで1本でも(点を)取りたい」

 コースと回転に神経を研ぎ澄まし、鋭い打球を返すと、相手ミスが増えた。攻め方に変化をつけながら、第4ゲームは一気の7連続得点と流れをつかみ、4ゲームを連取して勝ちきった。

 昨年のパリ五輪は代表争いに敗れて出場を逃し、「すごい苦しかった」と明かす。再スタートを切り、迎えたこの日の大舞台は、同じ日本代表の早田が前回大会で倒した相手と対戦。「日本人選手が勝っている。勝ちたい」と自らを奮い立たせ、一歩も引かなかった。

 残すは、一つでもいい色のメダルを懸けた戦いになる。「とにかく思い切ってやりたい。リフレッシュした状態で色々なことがやれればいい」。大きな壁を越え、堂々と頂点に挑む。(平地一紀)

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