広島・床田「出来すぎ」球団では83年の川口和久以来42年ぶり、5月までに3完封

2025年5月26日(月)5時45分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 広島3—0DeNA(2025年5月25日 マツダ)

 広島・床田寛樹投手(30)が25日のDeNA戦(マツダ)で変幻自在の快投を演じた。強力打線を5安打に抑え、シーズンの自己最多を更新する今季3度目の完封。5勝目を自身初の無四球で飾った。広島投手の5月までの3完封は、83年の川口和久以来42年ぶりの快挙だ。打線は3回、ファビアンの2点先制二塁打などで3点を奪い、難敵・東を攻略。3位浮上に成功した。

 まさに快刀乱麻の投球だった。22年7月6日の阪神戦以来3年ぶりのスライド先発で、床田がDeNAの強力打線を5安打に抑え、シーズンの自己最多を更新する今季3度目の完封勝利。5勝目を自身初の無四球で飾り、喜びを爆発させた。

 「(3完封は)出来すぎ。球数少なく守ってくれるので続けていければ。無四球は、この前(3日、中日戦)意識し過ぎてダメだったのでうれしいです」

 先頭・桑原にゴロで左前へ運ばれた初回、続く牧をツーシームで遊ゴロ併殺に斬ってリズムに乗った。4回無死一塁でも、牧をツーシームで三ゴロ併殺。唯一のピンチだった7回無死一、三塁でも多彩な変化球を低めに集め、オースティン、宮崎らを封じ込んだ。

 調整法を変えた。雨天中止となった登板前日の24日、あえて強めにキャッチボールすることで負荷をかけた。筋力トレーニングを実施した翌日「軽く投げているのに強い球がいくことがあった。体が少し張り気味の時が多かった」ことから今季初めて試みた。

 「(効果は)結果だけを見ればね。今日はスピードや切れがあった。チェンジアップが良かったし、真っすぐでファウルを取れたことも良かった」

 チームを3位浮上へ導く変幻自在の104球。新井監督は「今日は床田さまさま。テンポ、制球、ボールの切れ、全てが良かった。ブルペンも助けてくれたし、来週に向けても大きい。何も言うことございません。素晴らしい」と絶賛した。

 タフネスぶりがキラリと光る。日本ハム・金村と両リーグトップで並ぶ今季4度目の完投、早くも3度目の完封劇。5月までの3完封は、広島では83年の川口和久以来42年ぶりの快挙となった。

 「先発をやっていたら、みんな最後まで投げたい気持ちはあると思う。難しい時は耐えるしかないけど、いける時はいきたい」

 円熟の域に達した30歳の左腕。快テンポで直曲球を変幻自在に操り、打者を翻弄(ほんろう)し続ける。 (江尾 卓也)

 ○…床田(広)のシーズン3完封は23年の2完封を上回る自己最多。無四死球は完投を含めて初めて。5月までに3完封は今季金村(日)の3完封に続く2人目になるが、セ・リーグでは17年菅野(巨)の3完封以来8年ぶり。広島投手では83年川口和久の3完封以来、42年ぶり5人目で6度目。チーム最多は57年長谷川良平の4完封がある。

スポーツニッポン

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