阪神・百崎 ウエスタン・リーグ1位の打率を生み出す「すり足気味」新打撃フォーム

2025年5月27日(火)5時15分 スポーツニッポン

 【2軍リポート 大物から大物へ。若トラ駆ケル】

 兵庫県尼崎市に開業した新ファーム施設から、1軍を目指す若虎へスポットを当てる新企画「2軍リポート 大物(だいもつ)から大物(おおもの)へ。若トラ駆ケル」の第2回。打撃の成長が著しい高卒2年目の百崎蒼生内野手(19)と、22日に初の1軍昇格を果たした同じく2年目の椎葉剛投手(23)を取り上げる。

 百崎が急成長を遂げている。26日現在でウエスタン・リーグ1位の打率・321(131打数42安打)。昨季は119打数22安打で打率・185だった。既に昨年の2倍近くの安打を放っている。

 「今年はすり足気味に打撃フォームを変えたことがハマっていますね。コンタクトしやすくなりました」

 高校通算39本塁打を放った、足を高く上げるフォームを捨てた。転機は昨秋。安芸キャンプのメンバーに選ばれず、鳴尾浜で残留練習に励んだ。「残されたことが本当に悔しくて。見返してやろうと。人生で一番練習したんじゃないですかね」。約3週間、若手は百崎1人だけ。指導者は平田2軍監督を筆頭に4人いた。「もう毎日、一人早出、全体練習、一人居残り。1日6、7時間はみっちりやっていました」。あまりの練習量に、一日の締めで行う居残り特打ではスイングに力が入らなかった。そこで、あることに気付いた。

 「力が抜けていても打球の質が変わらなかったんです。足を上げて力任せに振らなくても飛ぶやん、と思って。それならよりコンタクトしやすい、すり足気味に変えようと」

 これが奏功した。ここまで全打席数における三振の割合を昨季の26%から18%と良化させながら、長打率は昨季の・277から・397へアップ。コンタクト力とパンチ力を両立させている。

 初の1軍昇格へ、守備力向上は不可欠。4月20日の広島戦では守備のミスを2つ犯し3回でベンチに下げられた。「1軍はもっと打球が速くなる。まだまだです。もっと鍛えますよ」。19歳は目を輝かせて言った。 (松本 航亮)

 ◇百崎 蒼生(ももさき・あおい)2005年(平17)9月11日生まれ、熊本県菊池市出身の19歳。東海大相模(神奈川)では1年秋から正遊撃手。2年5月に東海大熊本星翔へ転入し、3年夏に甲子園出場。高校通算39本塁打。23年ドラフト4位で阪神入り。2軍通算118試合で打率.256、1本塁打、24打点。1メートル79、74キロ。右投げ右打ち。

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