【日本ダービー】ファンダム史上12頭目の無敗ダービー馬へ 同じ佐倉市出身の6年目調教師がミスターばり勝負強さ発揮だ
2025年5月28日(水)6時5分 スポーツ報知
ファンダムは無敗制覇へ上昇ムード
◆第92回日本ダービー・G1(6月1日、東京競馬場・芝2400メートル)
第92回日本ダービー・G1(6月1日、東京)でファンダムが史上12頭目の無敗Vに挑む。デビュー3連勝で毎日杯を制し、満を持しての参戦。20年コントレイル以来の快挙へ調整も順調に進んでいる。
無傷3連勝で毎日杯を制したファンダムが20年コントレイル以来、史上12頭目の無敗制覇を目指して最高峰の舞台に立つ。今年重賞2勝と飛躍した開業6年目の辻調教師は「ダービー、有馬記念の週はこの業界であれば雰囲気が違う。そういう舞台にチャンスがある馬でチャレンジできるのは光栄で幸せなこと」と自身初の祭典を心待ちにする。
底知れない潜在能力を見せてきた。中山マイルの新馬戦を1分32秒8の2歳コースレコード(当時)で快勝。年が明けたジュニアCでは後のNHKマイルC4着馬モンドデラモーレなどを楽々と退けた。重賞初挑戦の前走は前半5ハロン60秒5の遅めの流れを4角最後方から目の覚めるような末脚で直線一気。厩舎に初タイトルをもたらした。
「前走は多少、行きたがる面はあったけど我慢してくれた。距離が延びても変わらなかったという点では進境が見られた」と辻調教師。少しずつ課題をクリアしてきていると評価する。この中間も意欲的なメニューを消化。主戦の北村宏が騎乗した21日の1週前追い切りでは、美浦・Wコースで6ハロン81秒4の自己ベストをマークした。「初戦、2戦目よりはダメージが少なかったし、順調です。着実に上がっている感じはある」と状態面にも手応えをつかんでいる。
今回は初の2400メートルに加え、大観衆が見つめるスタンド前からの発走。それでも指揮官は「全く違った競馬になるので距離に不安はあるけど、こなしてくれると思ってやっていくしかない。気持ちのオンとオフの切り替えができて、レースに行くまでに消耗しないのがいいところ。その点はアドバンテージになるかもしれない」とメンタルの強さを信頼する。
トレーナーは巨人の長嶋茂雄終身名誉監督と同じ千葉・佐倉市出身。“サクラ”にかけて厩舎カラーにピンクを取り入れている。障害を合わせて厩舎『3』度目のG1挑戦となる府中で満開の花を咲かせる。(浅子 祐貴)