「マックスは別格」ポイント喪失が続く角田裕毅に逆風! 英解説が“エースとの差”に懐疑論「ユウキは勝てるドライバーではない」
2025年5月29日(木)16時30分 ココカラネクスト

フェルスタッペンのチームメイトとして、エースを支える立場にある角田。(C)Getty Images
不本意な週末が続く日本人レーサーに対する逆風は強まっている。
先週末に開催されたF1第8戦モナコGPでレッドブルの角田裕毅は、予選から納得のいく結果を残せずに低迷。予選では12位のタイムでQ3進出を果せず、5月25日の決勝では、後方集団から抜け出すことができないまま、17位に沈んだ。
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道幅が狭く、オーバーテイクが極めて困難なモンテカルロ市街地コースにあって、前方を走るチームが全体のペースダウンを図る戦略を採用したことで、レッドブルも苦戦は必至だった。すでに予選で後退を余儀なくされていた角田は、これで3月27日の緊急昇格からの6戦中3レースでポイント喪失。何よりも結果が求められる常勝軍団だけに、その評価は苛烈化してきている。
第6戦のマイアミGP以来、Q3進出すら果たせていない角田だけに、操作困難とされるマシン「RB21」への適性はもちろん、エースドライバーであるマックス・フェルスタッペンとの相性を疑問視する声すら上がっている。英衛星放送『Sky Sports』の解説者であるデビッド・クロフト氏はモナコでの惨敗を受け、「F1史上最も経験豊富な日本人ドライバーであるユウキには失礼かもしれないが、彼はランド・ノリスではない。彼は腕の良いドライバーだが、まだレースで勝てるドライバーではない」と断じた。
常勝軍団レッドブルにあって、以前から問われ続けているのは、エースを支えるセカンドドライバー問題。これまで幾人もの名手が、絶対王者でもあるフェルスタッペンとの差を埋められずにシート交代を余儀なくされてきた。
今季も開幕3戦の日本GP直前にリアム・ローソンと角田が切り替わり、小さくない波紋を呼んだ。その通年の課題に切り込んだクロフト氏は、「彼らはノリスやジョージ・ラッセル、カルロス・サインツといったレベルのドライバーと契約するつもりはないんだ」と強調。そして、角田の現状について皮肉めいた見解を続けている。
「マックスは別格だ。彼は驚異的な才能の持ち主で、どんなマシンからも、グリッド上のほとんどのドライバーよりもはるかに多くのパフォーマンスを引き出してくれるだろう。そんな驚異的な才能の持ち主にコンマ2秒、もしくは3秒差まで迫らなければならないというのは、とても難しい注文だ。
でも、レッドブルはチャンピオンシップを勝ち取っているチームだから、マシンに乗るセカンドドライバーに非現実的な要求をする必要に駆られている。今以上に勝ちたいのなら、マックスに追いつけるだけの実力を持ったドライバーを獲りに行くべきだった。確かに、ユウキならいつか追いつくかもしれない。でも、彼はまだそれを証明していない」
目に見える結果を求められた欧州3連戦で、事態の好転がみられないまま2戦が消化してしまった角田。必然的な逆風の強まりを25歳の日本人はいかに吹き飛ばしていくのか。ポイント獲得が必須と見られる現地時間6月1日に決勝を迎えるバルセロナGPでのパフォーマンス向上に期待したい。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]