春先の不振は脱却した!? “MLBワーストの防御率”でも奮闘を続ける藤浪晋太郎に期待したくなるワケ

2023年7月2日(日)13時43分 ココカラネクスト

奪三振でピンチをしのぎ、雄たけびをあげる藤浪。苦戦続きだった29歳が気迫のピッチングを見せている。(C)Getty Images

 苦戦続きだった右腕が少しずつ改善の兆しを見せつつある。藤浪晋太郎(アスレティックス)だ。

 現地7月1日に行なわれたホワイトソックス戦で、藤浪は10回から6番手として登板。1イニングを三者凡退に抑え、直後のサヨナラ勝利に貢献。今季チーム最多となる4勝目をマークした。

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 連夜の好投だった。前日の同カードで3番手として起用され、1回をわずか5球で抑えていた藤浪は、この試合では6-6で迎えた終盤に登板。タイブレークルールが抜擢され、無死二塁の局面でのマウンドだったが、危なげなく乗り切った。

 先頭のヤスマニ・グランダルを99.7マイル(約160.7キロ)の4シームで空振り三振に切って取ると、続くカルロス・ペレスはわずか1球でフライアウトに仕留める。その後、ザック・レミラードに死球を与えるも、最後はアンドリュー・ベニンテンディをカウント2-2から渾身の100.1マイル(約161キロ)の4シームで空振り三振としてねじ伏せた。

 ラストバッターを仕留めた直後には「シャーッ!」と雄たけびをあげながら、ガッツポーズを披露した藤浪。イニング数こそ「4」と多くはないが、これで3試合連続の無失点となった。

 もっとも、全体的に見れば、藤浪はまだまだ評価しがたい成績ではある。42.1イニングを投げて防御率9.57なのだが、これは30イニング以上を投げている299人の投手の中でワーストなのである。

 とはいえ、6月1日時点で防御率が12.00だったところ考えれば、四死球で自らを苦しめ、何をやってもうまくいかなかった春先の不振は脱したようにも見える。さらに被打率.282と落ち着いてきており、本来の力でねじ伏せる投球が見せられるようにはなってきている。

 先発ローテーションの一角を担うとされた入団当時の構想を考えれば、期待外れの感は否めない。とはいえ、中継ぎに配置転換された藤浪が何かを掴んだように日本球界屈指のパワーアームとしての本領は発揮しているのは間違いない。

 はたして、今の相手を圧倒する投球をどこまで続けられるか。1年契約というルーキーイヤーから厳しい立場にある29歳。彼のメジャーでの生き残りをかけた奮闘から目が離せない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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