背水の陣で挑む藤浪晋太郎に問われる「真価」 大荒れでの“課題露呈”に米記者が苦言「単純にストライクが入らない」

2025年3月2日(日)12時39分 ココカラネクスト

マリナーズで生き残りをかけた戦いに挑む藤浪。(C)Getty Images

 今オフにマリナーズとマイナー契約を結び、招待選手としてキャンプに参加している藤浪晋太郎。その立場はいまだ安定したものではない。

 現地時間2月27日にはジャイアンツとのオープン戦に登板。今春初登板こそ1イニングを投げ、被安打0、無失点と結果を出した右腕だったが、5回から5番手でマウンドに立ったこの日は制球が定まらずに“大荒れ”。2/3イニングを投げ、被安打1、4失点、与四死球3と苦闘した。

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 藤浪にとって何よりも思わしくなかったのは、25球のうちボール球が13球とコントロールを乱した点だ。ストライクゾーンから大きく外れたボールは実に15球を数え、四死球でランナーを出し、適時打を打たれる通年の課題である悪循環に陥った。

 制球難という悪癖を露呈した藤浪には、地元紙のマリナーズ番も厳しく追及する。そこはマイナー契約選手であろうと容赦はない。日刊紙『The Seattle Times』のライアン・ディビッシュ氏は「フジナミは圧倒的な投球力を発揮してきたが、木曜(27日)の登板ではコントロールの欠如が露呈した」と指摘。日によって内容にムラのある投球にシビアな評価を下した。

「月ごと、あるいはレギュラーシーズン登板ごとのリリーバーの成績のバラつきは、最も冷静な監督でさえも老け込ませてしまう。成功から失敗までの幅が大きいため、早期の評価は難しく、予測は不可能で無責任だ。特に日本人リリーバー、シンタロウ・フジナミはその典型的な例だ」

 ここ数年の投球内容から藤浪について「彼の場合、ボールがどこに行くのかわからない。制球の問題というより、単純にストライクが入らないのだ」と断じるディビッシュ氏。さらにMLBにおいて初級ストライク率がわずか52%と厳しい右腕を「中途半端な数字ではあったが、そのポテンシャルを買われ、2024年シーズンにメッツと1年335万ドル(約5億300万円)の契約を結んだ。だが、結局メッツでは1イニングも投げていない」と断じている。

 もっとも、ある程度のコントロールさえつけば、藤浪は球界屈指のパワーアームへと変貌を遂げるポテンシャルは秘めている。それだけにディビッシュ氏も「マリナーズは彼の90マイル後半の速球と空振りを奪える変化球に可能性を感じて獲得した。握りやフォームの微調整を行うことで、リリーフの一角として起用できることを期待したい」と改善を願った。

 早くも逆風が強まる藤浪。背水の陣として臨むメジャー3年目で、日本の剛腕の真価が問われている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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