“奇跡”の大谷翔平は「史上初のMVP」になれるか? 図抜けた打撃成績を収めた前半戦内容を分析
2024年7月15日(月)17時0分 ココカラネクスト

首位をひた走るチームを持ち前の打棒で牽引した大谷。(C)Getty Images
新天地1年目は、順調に全てり出したと言える前半戦だった。
7月14日(現地時間)に敵地で行われたタイガース戦に大谷翔平(ドジャース)は「1番・指名打者」で先発出場。前田健太投手から内野安打を放つなど4打数2安打の活躍を見せ、2戦連続マルチ安打で前半戦を締めくくった。
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昨年12月に10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)でドジャース入りした大谷。右肘に手術を執行して迎えた今季は打撃専念となったが、その影響を感じさせない圧巻の打棒を披露した。
チーム97試合中94試合に出場した大谷は、不動の1番打者だったムーキー・ベッツが負傷離脱した途中には、打順が1番に転換。難しいタスクを任されたが、打率.316(370打数117安打)、29本塁打、69打点、23盗塁と、いずれもリーグトップ3に入り。さらにOPS1.035、長打率.635と好成績を収めた。
現在、本塁打と打点の2部門でリーグトップに立つ大谷は、打率でも首位のクリスアン・イエリッチに肉薄。日本人選手史上初の三冠王とトリプルスリーが視野に入ってきている。
チームもリーグ西地区で首位を独走し、ワールドチャンピオンへ向けて邁進している。そんなスター軍団を牽引する大谷には、早くも「MVP」を求める声も上がる。
もっとも、フルタイムの指名打者によるMVPは、長きにわたるメジャーリーグでも実は存在しない。「史上最強のDH」として名を馳せたデビッド・オルティスでさえも、54本塁打、137打点の打撃二冠王に輝いた2006年で投票3位。4位以内には4度入ったが、ついぞ受賞は叶わなかった。
指名打者は守備に就かないため、守備面での貢献度がゼロ。ゆえに近年のメジャーのMVP投票で重要視されるようになっている打撃、走塁、守備、投球を総合的に表す指標「WAR」でも、守備に就く野手よりも低く評価が下される傾向にある。
ただ、前半戦を終えた時点での大谷のWARは、米野球データ専門サイト『Baseball Reference』版が「5.4」、同じく専門サイト『Fangraphs』も「5.2」とリーグトップの数値を記録。MVPに選ばれてもおかしくはなく、少なくとも受賞する立場には立ったと言える。
そんな偉才の前半戦について米スポーツ専門サイト『Sporting News』のカイル・マドソン記者は「前例のないMVP獲得できる」と断言。大谷を「野球界の奇跡の選手」と評したうえで、「投手としての能力を失った時に、彼の価値は下がると予想されたが、彼はドジャースでセンセーショナルなシーズンを過ごし、前例のないMVP賞を獲得できる」と太鼓判を押した。
娯楽の尽きなかった圧巻の前半戦を送った大谷。その勢いは、悲願のポストシーズン進出が絡んでくる後半戦でも続くだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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