ニューガーデンが2連戦を完全制圧。今季4勝目を飾る【順位結果】インディカー第12戦アイオワ決勝
2023年7月24日(月)5時39分 AUTOSPORT web

7月23日、ダブルヘッダーレースとして行われるNTTインディカー・シリーズ第12戦アイオワの決勝レース2がアメリカ・アイオワ州アイオワスピードウェイで行われ、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が優勝を飾った。
チップ・ガナッシ・レーシングから参戦する佐藤琢磨は13番手からスタートしたが、141周目にウォールにヒットし25位でレースを終えている。
ダブルヘッダーの2戦目となる第12戦。前日とは打って変わって気温30度、路面温度は48度にまで上昇したレース2は、ポールポジションのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)を先頭に250周の決勝がスタートした。
好スタートを決めたのは前日の第11戦で4位となったマーカス・エリクソン(チップ・ガナッシ)。10番手から7台をオーバーテイクし、3番手にポジションを上げた。
13番手スタートの佐藤琢磨は、3台に先行を許し16番手に順位を落としての幕開けとなる。
レース開始から16周、1周約18秒のアイオワスピードウェイでは瞬く間にバックマーカーが現れ出した。
31周目、3番手に順位を上げていた前日の勝者ニューガーデンが、トップ争いを繰り広げるパワーとスコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)のインに飛び込む。
そのままニューガーデンは2台をまとめてオーバーテイクし、トップに躍り出た。
ポールスタートのパワーはペースに伸び悩む様子で、その後後続にもオーバーテイクを許し順位を下げてしまう。
37周目には、11番手からのスタートでジャンプアップを果たしていたパト・オワード(アロウ・マクラーレン)が3番手に浮上している。
レース前に「アンダーカットを狙っていきたい」とコメントしていた佐藤琢磨は、54周目に1度目のピットストップへ向かった。
先頭集団は、55周目に1度目のピットインへ。ニューガーデンはそのままトップでコースへと復帰する。
ピットストップを終えたタイミングでは、9番手スタートのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が3番手へと順位を上げることに成功した。
2スティント目になると、ニューガーデンがバックマーカーを素早く処理しながら周回を重ね、徐々に2番手マクラフランとの差を広げ始める。
そのリードを約6秒へと広げた88周目、13番手を走行していたアグスティン・カナピノ(フンコス・ホーリンガー・レーシング)がアンダーステアでラインを膨らませてウォールにヒット。レースは1度目のイエローコーションが導入された。
このタイミングで、ニューガーデンを先頭にトップ集団は2度目のピットインを選択する。
また、このイエローコーションで17番手走行中で周回遅れとなっていた佐藤琢磨はラップバックし、同一周回へと戻っている。
レースは107周目に再開。6番手から順位を上げたのはポールスタートのパワー。ディクソンとエリクソンをオーバーテイクし3番手へポジションアップに成功した。
118周目には、ニューガーデンらトップ集団はバックマーカーに追いつき始める。
以降は各車が順調に周回を重ねていくが、迎えた141周目。17番手を走行していた佐藤琢磨がウォールにマシンを擦ってしまい、リヤセクションにダメージを負ってピットへ。その後チームはマシンに修復を施し、佐藤琢磨はレースへ復帰をしている。
148周目になると、先頭集団は3度目のピットストップへ。ここで、145周目にピットインを済ませていたオワードがアンダーカットに成功し3番手に浮上した。
157周目には、ピットインを終え25番手でコースに復帰していたスティング・レイ・ロブ(デイル・コイン・ウィズ・RWR)のリヤタイヤが脱輪するアクシデントが発生。タイヤはコース上を転がり、レースは2度目のイエローコーションが導入された。
スロー走行中、ピットオープンとなった164周目に2番手のマクラフランと4番手オワードが4度目のピットインへ向い、9、10番手でコースに復帰。トップのニューガーデンはピットインを行わなかったため、先頭集団は作戦が分かれる展開となる。
レースは168周目に再開。リスタートでは、コルトン・ハータ(アンドレッティ・オートスポート)がオーバーテイクを決め3番手に浮上した。
しかし179周目にフェリックス・ローゼンクビスト(アロウ・マクラーレン)がハータをオーバーテイクし3番手に。
ピットインを行ったマクラフランは、9番手から6番手にポジションアップ。182周目には4番手に浮上し首位のニューガーデンを追う。
196周目、トップのニューガーデンとパワーは4度目のピットインへ。ニューガーデンはポジションを守り切るも、1周早くピットへ向かっていたローゼンクビストがパワーをアンダーカットして2番手へとポジションアップを果たす。
そのままトップを狙いたいローゼンクビストだったが、バックマーカーが入り乱れるなかでニューガーデンがハイペースで快走。
首位ニューガーデンは、残り周回が25周を切ったタイミングで4.8秒のリードを築く。
しかし、レース残り10周となったタイミングで突如レースは3度目のイエローコーションが導入となる。原因となったのは、20番手を走行していたライアン・ハンター-レイ(エド・カーペンター・レーシング)。アンダーステアからウォールにヒットし、スロー走行でピットへと向かった。
レースは残り3周で再開に。リスタートでパワーとアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ)が2番手、3番手へとポジションアップに成功した。
落ち着いてリスタートを決めたニューガーデンは、そのままトップチェッカーを受け、前日の第11戦に続く2連勝を飾った。2位にはパワー、3位には12番手スタートのパロウが入った。
■NTTインディカー・シリーズ第12戦アイオワ決勝レース結果(編集部集計)
Pos. | No. | Driver | Team | Engine | Laps | SP |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | J.ニューガーデン | チーム・ペンスキー | C | 250 | 7 |
2 | 12 | W.パワー | チーム・ペンスキー | C | 250 | 1 |
3 | 10 | A.パロウ | チップ・ガナッシ | H | 250 | 12 |
4 | 6 | F.ローゼンクヴィスト | アロウ・マクラーレン | C | 250 | 16 |
5 | 3 | S.マクラフラン | チーム・ペンスキー | C | 250 | 2 |
6 | 9 | S.ディクソン | チップ・ガナッシ | H | 249 | 9 |
7 | 26 | C.ハータ | アンドレッティ・オートスポート | H | 249 | 5 |
8 | 18 | D.マルーカス | デイル・コイン・ウィズ・HMD | H | 249 | 3 |
9 | 8 | M.エリクソン | チップ・ガナッシ | H | 249 | 10 |
10 | 5 | P.オワード | アロウ・マクラーレン | C | 249 | 11 |
11 | 27 | K.カークウッド | アンドレッティ・オートスポート | H | 249 | 17 |
12 | 28 | R.グロージャン | アンドレッティ・オートスポート | H | 249 | 20 |
13 | 45 | C.ルンガー | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 249 | 21 |
14 | 77 | C.アイロット | フンコス・ホーリンガー・レーシング | C | 248 | 24 |
15 | 7 | A.ロッシ | アロウ・マクラーレン | C | 248 | 18 |
16 | 06 | H.カストロネベス | メイヤー・シャンク・レーシング | H | 248 | 8 |
17 | 60 | C.デイリー | メイヤー・シャンク・レーシング | H | 248 | 15 |
18 | 21 | R.ヴィーケイ | エド・カーペンター・レーシング | C | 248 | 14 |
19 | 30 | J.ハーベイ | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 247 | 22 |
20 | 15 | G.レイホール | レイホール・レターマン・ラニガン | H | 247 | 6 |
21 | 29 | D.デフランチェスコ | アンドレッティ・スタインブレナー | H | 246 | 19 |
22 | 14 | S.フェルッチ | A.J.フォイト・レーシング | C | 245 | 27 |
23 | 33 | E.カーペンター | エド・カーペンター・レーシング | C | 244 | 4 |
24 | 20 | R.ハンター-レイ | エド・カーペンター・レーシング | C | 237 | 25 |
25 | 11 | 佐藤琢磨 | チップ・ガナッシ | C | 237 | 13 |
26 | 78 | A.カナピノ | フンコス・ホーリンガー・レーシング | C | 236 | 23 |
27 | 55 | B.ペデルソン | A.J.フォイト・レーシング | H | 193 | 28 |
28 | 51 | S.R.ロブ | デイル・コイン・ウィズ・RWR | H | 152 | 26 |