493億円男ハーパーが「最悪」とブチギレ! 悪名高き米審判の“誤審”に猛反発「俺は正しいことをしたのに罰金だ」
2023年9月29日(金)15時30分 ココカラネクスト
ヘルナンデス氏への苛立ちをぶつけたハーパー。(C)Getty Images
スイングを巡る判定が米球界で物議を醸している。
事の発端となったのは、現地9月28日に行われた本拠地でのパイレーツ戦で、フィリーズの主砲ブライス・ハーパーが退場となった一幕だ。
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同点で迎えた3回裏の攻防の最中に起きた。左打席に立ったハーパーはフルカウントから内角低めに落ちるボールにピクッと反応するもバットを止め、四球を確信。防具を外し、一塁へと歩き出そうとした。しかし、三塁塁審のアンヘル・ヘルナンデス氏がスイングと判定。空振り三振となると、30歳のスラッガーは「ちょっと待て! ありえねぇだろ」と憤怒。同審判の下へにじり寄って猛抗議を展開した。
これを侮辱としたヘルナンデス氏はすぐに退場を宣告。もはや呆れるしかなくなったハーパーは、ヘルメットをスタンドに投げ入れてベンチから去った。
ハイライト映像で見てもハーパーのバットは明らかに止まっていた。それは本人も確信していたのだろう。ゆえに彼が激怒するのも無理はない。さらに言えば、退場を宣告したヘルナンデス氏は何かと誤審絡みの話題が尽きない、いわば米球界の“名物審判”でもある。
それだけにメガスターが見せた怒りの退場劇は波紋を広げた。米スポーツベッティングサイト『Draft Kings』のジャレッド・カラビス記者は自身のX(旧ツイッター)で問題のシーンを取り上げ、「ヘルナンデス。君は史上最悪の審判として君臨し、その座を防衛し続けているね」と皮肉を投稿。さらに米スポーツ専門局『FOX Sports』のアナリストであるベン・バーランダー氏も「ハーパーは明らかにスイングしていないじゃないか」と訴えた。
無論、まさかのジャッジに怒りが収まらないのは退場を命じられたハーパーだ。試合後に地元紙『The Philadelphia Inquirer』などの取材に応じ、「とにかく最悪だ。カウント3-2になって、スライダーに反応したけど、自分には明らかに振っていない手応えがあった。でも、観客の反応を聞いて、『まさか』という感じだった」と回想。そして、度々誤審が話題となるヘルナンデス氏に苛立ちをぶつけた。
「アンヘルは、また何かの渦中にいるじゃないか。彼は毎年、同じ話、同じことを繰り返している。たぶん俺は今回の件で罰金を科されることになる。リプレー映像を見る必要すらないぐらい正しいことをしたのにね。いったい何度同じことを繰り返すんだ? こんなの正しいとは思えないね」
審判歴32年を誇るヘルナンデス氏に食い下がったハーパー。13年3億3000万ドル(約493億円)の大型契約の下でプレーする男の声は、ベテラン審判にどう響くだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]