【W杯】枠外シュートミス75%がフル出場選手!大論争「PK戦」全5試合を徹底分析

2022年12月26日(月)13時3分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 PK戦がクローズアップされたワールドカップ(W杯)だった。日本の4選手中3選手が失敗し、初の8強入りを逃したクロアチアとのPK戦をめぐっては「経験も準備も足りない」「運か実力か」などさまざまな議論がなされている。

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 アルゼンチン対フランスの決勝戦も含め、PK戦による決着は1大会では過去最多となる5試合を数えた。今大会のPK戦に焦点を絞り、データを徹底分析した。(スコアはPK戦。○成功、×失敗)

◆決勝トーナメント1回戦
(後攻)クロアチア3−1日本(先攻)
【日】×南野、×三笘、○浅野、×吉田(フル出場)
【ク】○ブラシッチ、○ブロゾビッチ(フル出場)、×リバヤ、○パシャリッチ

◆決勝トーナメント1回戦
(先攻)モロッコ3−0スペイン(後攻)
【モ】○サビリ、○ジエシュ(フル出場)、×ベヌン、○ハキミ(フル出場)
【ス】×サラビア、×ソレル、×ブスケツ(フル出場)

◆準々決勝
(先攻)クロアチア4−2ブラジル(後攻)
【ク】○ブラシッチ、○マイエル、○モドリッチ(フル出場)、○オルシッチ
【ブ】×ロドリゴ、○カゼミロ(フル出場)、○ペドロ、×マルキーニョス(フル出場)

◆準々決勝
(後攻)アルゼンチン4−3オランダ(先攻)
【オ】×ファンダイク(フル出場)、×ベルフハイス、○コープマイナース、○ウェフホルスト、○Lデヨング
【ア】○メッシ(フル出場)、○パレデス、○モンティエル、×フェルナンデス(フル出場)、○Laマルティネス

◆決勝
(後攻)アルゼンチン4−2フランス(先攻)
【フ】○エムバペ(フル出場)、×コマン、×チュアメニ(フル出場)、○コロムアニ
【ア】○メッシ(フル出場)、○ディバラ、○パレデス、○モンティエル

◎「先攻」有利はウソ
 PK戦は先攻有利といわれてきたが、今大会は先攻2勝、後攻3勝。日本は先攻で敗れた。クロアチアは先攻と後攻で今大会1勝ずつ挙げ、優勝したアルゼンチンは2勝とも後攻。格上スペインを撃破したモロッコは先攻だった。

 前回2018年大会は、4度のPK戦すべて後攻チームが勝利。W杯にPK戦が導入された1978年以降、先攻17勝、後攻18勝とデータでは後攻の勝率が上回る。

◎相手が悪すぎた日本
 PK戦に強いのはクロアチアでW杯通算4戦全勝。日本は2戦2敗と、データ通りの結果に。アルゼンチンも通算6勝1敗と得意にしている。決勝で敗れたフランスは2勝3敗。ブラジルは3勝2敗。PK戦を苦手にしているオランダは1勝3敗、スペインは1勝4敗と苦しんでいる。

◎枠外75%がフル出場
 今大会は41人が蹴って成功26人で、成功率は63%。前回大会まで30度行われたPK戦の成功率は70%で、今大会はGKの活躍が目立つシーンが多かった。

 出場時間に焦点をあてると、途中出場選手の成功率は68%(28人中19人成功)。対してフル出場13人のうち成功は7人にとどまり、成功率54%と下がる。なかでもゴール枠を外したシュートのミスが4本あり、うち3人がフル出場選手によるものだった。120分間を戦い抜いた後のPK戦は疲労で軸や足がぶれ、失敗の可能性が高まりやすいといえそうだ。

◎先手必勝
 5人によるPK戦だが、今大会は4番手までに決着が4試合。5番手まで勝負がもつれたのは準々決勝アルゼンチン−オランダの1試合しかない。PKが得意な選手を「5番手」にとっておく必要はないかもしれない。

 蹴る順番でいえば、1番手が一般的に成功率70〜80%といわれ、2番手以降から成功率は徐々に下がる傾向がある。

 ただ今大会は、1〜3番手まで10人中成功6人で、成功率60%だった。4番手が9人中6人成功で成功率67%、5番手は2人とも成功。5試合すべてPK戦序盤の失敗で流れが決まり、「先攻逃げ切り」の勝ちパターンだった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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