急逝したOB工藤さんの教えと千葉県代表の自負を胸に…日体大柏FW吉田眞翔「全国制覇を」

2022年12月29日(木)21時59分 サッカーキング

日体大柏FW吉田眞翔 [写真]=野口岳彦

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 第101回全国高校サッカー選手権大会の一回戦が各会場で行われ、柏の葉公園総合競技場では千葉県代表の日体大柏と兵庫県代表の芦屋学園が対戦。初出場校同士の対戦は日体大柏が3−1で勝利して、二回戦へと駒を進めた。

 試合後、主将のFW吉田眞翔(3年)は、「試合前のウォーミングアップがピッチ内でできないので、立ち上がりの部分ではボールを慣れるのもあって、前にボール蹴って、そこから自分たちのリズムを作っていこうと話していました。そこからリズムを作れて、前半の立ち上がりに点を決めたことはすごく良かったです」と試合を振り返る。

 日体大柏は、柏レイソルに加入内定している190センチの長身FWオウイエ・ウイリアムを起点に、両サイドで優位性を作って試合を進めた。吉田は「オウイエ選手は身体能力が高い選手ですし、そこを起点にサイドからのクロスといった形で点を取れたことは自分たちの強みにもなってくるので、得点を取れたことに練習の成果を実感しました。サイドから崩すこともそうでしたし、サイドバック、サイドハーフ、中盤の3枚で崩していく流れの中で得点を決めることもできたので、サイドを制すことができてよかった」と、狙い通りの形を表現できたことを喜んでいる。

 また、日体大柏は柏レイソルと相互支援契約を締結しており、関係性が深い。10月に病気で急逝した同校出身で柏レイソルにも在籍していた元日本代表FW工藤壮人さんも過去に練習参加したことがある。この試合ではOBのユニフォームを柏レイソルの協力を得て、ベンチに掛けて臨み、得点シーンでは選手がユニフォームを天に掲げた。

 吉田も過去に工藤さんから指導を受けたことがあり、自身はこの試合の3点目を決め、その教えを生かした。「ともに練習をしてくれて、いろいろ教えてもらいました。工藤さんの分もチームとして頑張ろうという気持ちがあったので、点を決めて勝てたことはすごく嬉しいことです。自分もFWなので、動き出しや得点の取り方などを深く教えてもらいました。3点目もそうですが『威力ではなくコース』という部分に関して教えられた部分が生かせたと思います」と、胸を張った。

 初出場の日体大柏は選手権初勝利を手に。激戦の千葉県予選を勝ち抜いた力を示した結果にもなったが、「激戦区と呼ばれている中、自分たちが千葉県を制すことができ、責任感という部分はすごくありますし、一回戦を突破できたことは嬉しい。そこを次に繋げていくのが大事だと思うので、全国制覇を目指して千葉県の代表としてやっていく気持ちがあります」と、責任感と自負心を胸に戦っていく覚悟を改めて示している。

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