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【衝撃映像】カヤック乗りがザトウクジラに食べられた!?驚きの瞬間を捉えた映像が話題に

2025年2月15日(土)14時0分 tocana


 南米チリの沖合で、ザトウクジラがカヤック乗りを飲み込み、すぐに吐き出すという衝撃的な映像が拡散され、大きな話題となっている。男性は無事だったようだが、クジラはなぜこのような行動をとったのだろうか?


クジラに飲み込まれた恐怖の瞬間

 アドリアン・シマンカス氏は、父親とともにチリのマゼラン海峡でカヤックを楽しんでいた。2月8日、突然水面からザトウクジラが現れ、シマンカス氏のカヤックを包み込むように口を閉じた。彼とクジラは数秒間、波の下に消えた。



「クジラに食べられ、飲み込まれたのだと感じた。自分は死んだと思った」とシマンカス氏はAP通信に語った。


 しかし、クジラはすぐにシマンカス氏を吐き出し、彼は無事水面に浮かび上がった。その直後、クジラは背中を丸めるようにして再び海中へと潜っていった。シマンカス氏の父親デル氏は、この一部始終を映像に収めた後、息子を助け出し、二人とも無事に岸へ戻ったという。


ザトウクジラは人間を食べるのか?

 ザトウクジラ(学名: Megaptera novaeangliae)は小魚や甲殻類を主食とする。巨大な体を維持するため、一度に2万3000リットル以上の海水を口に含み、クジラヒゲを使って獲物をこし取るのだ。この摂食方法は小動物を捕えるために進化したものであり、人間を意図的に飲み込むことはない。


 英ホエール・アンド・ドルフィン・コンサベーションの研究員であるエリック・ホイト氏は、「映像からはカヤック乗りが完全にクジラの口の中に入っていたかは明確ではない」と指摘する。「一部が口の中に入った可能性はあるが、クジラはすぐに彼を吐き出したのだろう」と述べた。


 これは初めての事例ではない。2020年にはカリフォルニア沖で、ザトウクジラが2人のカヤック乗りを口の中に入れ、すぐに吐き出すという似たような事件が発生した。さらに2021年には、米国マサチューセッツ州のロブスター漁師が約30秒間クジラの口の中に入れられた後、無傷で吐き出された。


 ザトウクジラの胃の中からカシンズウミスズメ(体長約23センチメートル)のような小型の鳥類が発見された例もあるが、人間のような大きな生物を丸ごと飲み込むことは物理的に不可能だと考えられている。


シャチとの関係と誤解

 シマンカス氏は事件の直前、父親とシャチについて話していたと語る。チリ沖にはシャチも生息しており、彼は当初、このクジラをシャチと勘違いしていたという。


 しかし、仮にシャチだったとしても、人間が襲われる可能性は極めて低い。ホイト氏によれば、「野生のシャチが人間を襲って殺した記録は存在しない」という。


 南西ヨーロッパではシャチが船を攻撃する事例が報告されているほか、水族館で飼育されていたシャチが飼育員を死亡させた例はある。しかし、野生のシャチが人間に危害を加えた確実な事例は1972年のカリフォルニア州での一件のみであり、この際もサーファーがアザラシと誤認された可能性が高いとされている。


 今回の事件はザトウクジラが誤ってカヤック乗りを口に入れてしまったものの、意図的に襲ったわけではなく、即座に吐き出したことを示している。万が一食べようとしていたとしてもクジラの口には合わなかったようだ。


参考:Live Science、ほか

tocana

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