鮮魚コーナーで販売されていた「クリオネ」を食べた猛者現る スーパーに聞くと「観賞用です」

2021年3月11日(木)6時0分 Jタウンネット

クリオネといえば、体が透明で赤い内部が透けて見える海の生き物だ。

北極海など寒いところに生息しており、翼を動かすように泳ぐ様子から、「流氷の天使」「氷の天使」などと言われることもある。

なんとそのクリオネがスーパーの鮮魚コーナーに売っていたため、購入して食べた......というツイートが話題になっている。

これは、ツイッターユーザーのさいのめさん(@Shainome)が2021年3月1日に投稿したもの。

透明の容器には、たしかにクリオネが4匹、生きたまま入っている。値札には「鮮魚(北海道産)980円」という表記が......これは、安い、のだろうか。

投稿では、

「食べる前に観察をと思って小一時間眺めたり撮影したりしてたら、あまりの愛らしさに冷蔵庫の中で餓死するまで飼いたい誘惑に駆られたけど」

と、前置きした上で詳細な食レポが書かれている。

まさか、クリオネを本当に食べるなんて......そもそも、食べていいものなのだろうか?

Jタウンネット編集部は5日、投稿者のさいのめさんに詳細を聞いた。

食感は「モニュ...ブリュ...」

さいのめさんが4匹980円(税別)で売られていたクリオネを購入したのは、2月28日。埼玉県のとあるスーパーでのことだ。

ちなみにさいのめさんは、この日にスーパーでクリオネが売っていたというツイートを数多く見たそうで、

「その日に限っては色々な所で売っていたと思われます」

と、推測している。

クリオネはどのように調理したのか尋ねると、

「真水でサッと洗って生で食べました」

という答え。

味については、さいのめさんが自身のツイッターで以下のように詳細なレポートを投稿している。

「ガソリンの味がするって本当だったんだ...」
「店で大きいの選んで4匹まとめて食べたので結構はっきり味がした
ガソリンより灯油やペイント薄め液のにおいに近かった そしてその奥にウニのような香りが隠れていた
食感はモニュ...ブリュ...みたいな歯ごたえが無いのに噛み切れない感じ
クソまずいですね 30分くらい鼻の奥からにおいが抜けなかったし」
「かすかな苦味は感じたものの、クリオネを食べた人がよく言う刺激は感じませんでした
クリオネを食べる直前に真水で洗ったため、クリオネがショック状態になり防御物質を放出出来なかったのが原因かもしれません ただ単に辛いのに強いからかもしれませんが」

すごすぎる......体を張ってでも自らの好奇心を追求する姿勢は、記者も見習いたい。

しかし、なぜ一般的なスーパーの鮮魚コーナーにクリオネが売っていたのだろうか。

10日、クリオネを販売していたスーパーにも話を聞こうとしたのだが......。

「いえいえ! 観賞用です」

クリオネを販売していたスーパーに電話で問い合わせたところ、電話口で「ペットショップの者にお繋ぎしますね」と言われてしまった。

「いえ、そちらのスーパーの鮮魚コーナーでクリオネが売っているとお聞きしたんですが......」
「......??? 確認しますね」

ドキドキしながら待っていると、無事にスーパーの担当者が取材に応えてくれた。

担当者によると、普段はクリオネを売っていないが、このときはたまたま市場から卸されてきたので販売したとのこと。約3日間、販売していたそうだ。

鮮魚コーナーに売っていたそうなので、「食用ですか」と確認すると、

「いえいえ! 観賞用ですよ」

と、即答されてしまった。

担当者によると、ペットショップの相場では同じ数量がだいたい3000円ほどで売られているはずなので、4匹で980円はかなりお得とのこと。ただ、それほど売れなかったらしい。

「10セット中、2、3セットは売れましたかねえ......」

残りは、従業員に持ち帰ってもらうなどしたそうだ。

あくまで観賞用として販売されていた、クリオネ。さいのめさんはその後、お腹の調子は大丈夫だったのだろうか......。

皆さんはもし、スーパーでクリオネを見かけても、一度立ち止まってよく考えてほしい。

Jタウンネット

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