荻原博子「サブスクは<麻薬>みたいなもの。中毒にならないように注意」 気づかないうちに少額詐欺に遭っているかも?
2025年3月24日(月)12時30分 婦人公論.jp
(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が公表している「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和5年度の厚生年金の平均受給月額は14万6429円だったそう。「老後2000万円問題」も話題となり、老後の資金に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。そのようななか「65歳からは、お金のことは心配ご無用」と話すのは、経済ジャーナリスト・荻原博子さん。今回は、荻原さんの著書『65歳からは、お金の心配をやめなさい 老後の資金に悩まない生き方・考え方』から、老後を豊かに暮らすための心構えを一部抜粋してお届けします。
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自動引き落としほど怖いものはない
いまや花盛りの「サブスク(サブスクリプション)」。もともとは、雑誌の「定期購読」や「継続購読」を指す単語でしたが、現在は音楽配信や映画やドラマの配信だけでなく、定期購入のコンタクトレンズやファッションアイテム、コスメなど、さまざまなサービスがあります。
最近は、「月30万円で、いつでも日本中の別荘に泊まれます」といった高額サブスクまで登場しています。
業者にとって、サブスクの大きなメリットは、いったん契約してもらえれば月々安定した収入が確保でき、収益の予測も立てやすいことにあります。
逆に、ユーザーにとっては、やめどきが難しい。そんなに使っていないサービスでも、「いつか使うかも」と思うと、なかなかやめられません。
けれど、頻繁に利用するもの以外は、すべてやめたほうがいい。使わないものにお金を払うのは無駄でしかないからです。
「サブスク」を使った少額詐欺が多発!
気を付けたいのは、サブスク型の少額のカード詐欺です。
以前は、クレジットカードを利用すると、無料で紙の利用明細が毎月送られてきたのものです。
しかし、コスト削減や電子帳簿保存法に対応するため、紙の利用明細を有料にする会社が増えています。
若い人はともかく、ネットに不慣れな高齢の方のなかには、利用明細を毎月確認するのが億劫だという人も少なくありません。
そこに目をつけた詐欺師たちによって、数千円単位の引き落としが毎月定期便のように繰り返されるという不正利用が増えているのです。
3000円くらいの金額だと……
まとまった額が一度に引き落とされると「どうしたのだろう」と思って調べますが、3000円くらいの引き落としの場合、気づきにくい。
いろいろな「サブスク」を利用している人ほど、つい見過ごしてしまいがちです。
(写真提供:Photo AC)
じつは、3000円くらいの金額だと、カード会社の不正利用防止システムに引っかからないのです。
けれども、たとえ毎月3000円でも、1年なら3万6000円。10年なら36万円。30年なら100万円を超える額になるのです。
「全解約」も、節約の一手
カード会社は、不正利用の場合は基本的に補償してくれますが、「不正利用を届けた日から60日前まで」など期限が決まっています。継続的な不正利用を長期間放置していたら、補償期限以前の被害額は戻ってきません。
きちんと毎月の利用明細をチェックして、レシートと突き合わせる作業が必要です。「月末に必ず行なう」などルーティン化しておくといいでしょう。
詐欺師は、あらかじめ偽メールを送り、これに反応した人のパスワードなどを盗みます。また、サブスク広告からフィッシング詐欺に誘導するケースもあります。
銀行口座の引き落とし明細をチェックし、怪しいと思ったらカード会社に電話で問い合わせること。それが面倒と思うなら、「サブスク」全部をやめてもいいくらいです。
お金の不安が消えるメッセージ
サブスクは「麻薬」みたいなもの。中毒にならないように注意!
※本稿は、『65歳からは、お金の心配をやめなさい 老後の資金に悩まない生き方・考え方』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。
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