「怖くない怪談」を怪談文化人いたこ28号が披露! 推し愛がすごい坂本龍馬のコスプレ幽霊!?

2023年9月24日(日)14時0分 tocana

 9月16日、大阪千日前のライブシアターなんば白鯨にてイベント「怖くない怪談の集い」が開催された。テレビ・ラジオなどで活躍する怪談文化人・いたこ28号が沖縄で”怖くない”怪談をさまざまに披露! はたして何が語られたのか!?


——怖くない怪談って何ですか?


いたこ28号:まず単にコワクないだけでよいわけなくて。そもそも怪談って得体のしれないことが起きるので、全員が怖くないのも難しい。「怖くない怪談」って皆わからないかもしれませんが、これから来るジャンルだと思いますよ。まず実例として、京都の怖くない怪談をいくつか話を紹介しますね。


 まず一つめ。「呪いの木」です。少し怖いかもしれませんが、道路の真ん中にある、この樹木です。この話の興味深い点は、京都って、こういう不思議な話が日常的で普通だから、誰も話題にしないんです。この樹木は、もともと神社のあった場所ですが、伐採しようとすると祟りがあって切れなかった。周辺はアパートや駐車場に様変わりしていますが、この樹の周りだけ段があって石柱を立てて、まるで結界のようにして入れないようにしている。


 ただ、これだけで、それ以上のエピソードはない。つまり、違和感はすごいけど、とくに怖い話があるわけではない。祟りや呪いがあるといわれてきたが、実際に何があったか誰も知らないんですね。


 ほかには西洋甲冑武者、歴史的人物の幽霊などの話があります。


——歴史的人物の幽霊とは?


いたこ28号:京都の大宮駅の近くにあるんですが、地元の人々なら誰もが子供のころから知っている話があります。歴史的に非常に有名な人物に関わる幽霊話です。1867年12月10日、坂本龍馬が暗殺されます。


——まさか坂本龍馬の霊が?!


いたこ28号:いや、違うんです。坂本龍馬のコスプレをした霊が出るんです。地元では誰もが知っていて目撃者・経験者も非常に多い話ですが、坂本龍馬のコスプレをした幕末の武士の幽霊が出るんです。この話、意味わからないんですよ(笑)


 そもそも、どうやって坂本龍馬のコスプレだとわかるのか。実は、ある建物の中に、この霊が必ず出てくるんです。その場所へ夜にいくと、見た目が坂本龍馬に似た霊があらわれる。当然みな疑問に思って思わず聞いてしまう。「え、坂本龍馬さんですか」と。


 すると「いや、違う。幕末の武士で、坂本龍馬が好きで憧れていて、彼の格好をしている」と、坂本龍馬をどれだけ推しているか語るらしいんですよ。もしこの話を一人だけが語っているなら、話盛りすぎて作ったでしょうとなるんですが、地元の人がみんな知ってるんですよ。そして「坂本龍馬のコスプレをした幕末の武士の霊が現れて、どれほど龍馬のファンか、龍馬を推してるか語る」という話ですから、意味不明なんですよ。荒唐無稽すぎて、誰も人前でまじめに語らない。語れないんです。あまりにも複雑怪奇なんですよ。「幽霊みた」だけならバカにされて終わる。ところが坂本龍馬のコスプレした幕末武士の霊ですから。ややこし過ぎるんですよ(笑)


——怖くない怪談とは?


いたこ28号:オチも何もなくて、ただただ不思議で終わる話が多いんです。河童など妖怪の話もあります。怖いわけではなくて、何かよく分からない、得体のしれない話が多いです。昭和・平成・令和と時代が移っても何かそういう経験する人がいる。彼らから直接そんな話を聞いています。呪い系・祟り系の話もリアルに聞くものは、突然ぷちっと話が途切れる不思議なものもある。経験者本人は怖がっているけれど、第三者が聞くと「よくわからない」としか言いようのないものなんですね。逆に怖いけど、本人は気にしていないものもあります。「怖くない」から使えない、でも不思議な話はたくさんあります。金縛り、夢の話、死者が夢枕に立つ話は、怪談イベントでは、そこまで怖くないから使えないんです。でも、そういった話が語られないのは可哀そうだなと。「怖くない怪談」、語り続けて、盛り上げていきたいですね。


いたこ28号
ガチ怪談からエロ怪談までこなす自称怪談文化人。
日本の怪談史を振り返るトークライブなどで気炎を吐く。
著書に「憑依怪談 無縁仏」(竹書房)など。
https://twitter.com/itako28
https://z4242.com/


配信アーカイブ
https://twitcasting.tv/namba_benitsuru/movie/776744561

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