管理栄養士が解説!便秘により起こるカラダの変化

2022年10月18日(火)6時0分 ココカラネクスト

「便秘でお腹が張って苦しい」
「体重は増えていないのにお腹がぽっこりしてきた」

そんなことはありませんか。便秘によるぽっこりお腹をそのままにしておくと、見た目が悪いだけでなく病気につながることもあるのです。そこで今回は生活の中にある便秘の原因と対処法を、管理栄養士が解説します。すぐに生活に取り入れられるものもありますので、参考にしてみてくださいね。

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1.便秘の原因って何?

便秘の原因は大きく分けると3つあります。1つ目は食事です。食べ物が便になるので食事の内容や量が便の状態に影響し、また、便を作る腸内環境も食事次第で良くも悪くもなると言われています。

便秘の原因2つ目は運動不足。運動は腸の活動にも影響を与えると考えられているため、腸が元気に効率的に動き、スムーズな排便を促すには適度な運動は欠かせません。

3つ目はメンタルです。腸の動きをコントロールする自律神経は、メンタルの影響を大きく受けます。大きすぎるストレスや睡眠不足はメンタルの不調を招くことも。遠回りしているように感じるかもしれませんがメンタルを整えることは便秘解消に役立つとされています。

2.便秘を放置するとどうなるの?

「便秘は病気ではないでしょ」と放置していませんか?便秘は腸をはじめ、からだのリズムを整える生活習慣が乱れているため、体内の循環がうまくいっていないというサインでもあります。便秘を放っておくと日常生活に支障がでることもあります。

便秘による悪影響

・新陳代謝が低下して痩せにくいからだになる
・おなかがポッコリしてウエストがキツくなる
・ニキビや吹き出物などの肌荒れがおこる
・おならが増え、臭くなる
・肩こりや腰痛、頭痛、だるさがおこる
・食欲低下、吐き気や腹痛がおこる
・イライラする

便秘が続くと腸閉塞、大腸ガンになるようなケースもあります。

不快症状がひどくなるなど、気になる場合は1度、医師に相談をするのがいいでしょう。

3.すぐにできる便秘解消法

便秘かも…と思ったときは、まずは普段の生活を見直してみましょう。もともと人間には食べたものを消化して排泄する力が備わっています。その力を底上げすれば、便秘を解消しやすくなると考えられています。以下に、普段の生活の中で消化・排泄の力を底上げするためのポイントを紹介します。

3-1.食事

1日3食とる

1日3回食事をすることで食べ物の量を確保し、便のカサましができます。便はある程度のカサがないとうまく排泄されません。食事のカサを増すというと「1日1食でたくさん食べればいいのでは?」と考えるかもしれませんが、それはNGです。1日1食の大食いは腸にオーバーワークをさせてしまい、腸の力を弱めてしまう危険もあります。1日3回食事をすることで腸に負担をかけずに便のカサを確保し、腸に適度な運動量を与えることができます。

極端に偏った食事は避ける

〇〇抜きダイエット、〇〇だけダイエットのような極端な食事は便秘に繋がりやすくなります。例えば、米などの穀物を減らした食事では食物繊維を摂る量が減り、腸内環境を悪化させやすくなりますし、油を控えすぎると便の滑りが悪くなり排便しづらくなります。お祝いやパーティの席は別ですが、普段は一汁一菜を基本とした、健康的な食事ができるといいですね。

水分をこまめに摂る

健康な人であれば便のおよそ80%は水分で形作られています。そのため、水分不足になると便が固くなり便秘になりやすくなると言われています。夏に比べて冬は喉の渇きが感じにくく、食事以外で水分を摂っていない、なんていうこともよくあります。温かい飲み物をゆっくり飲むというのは理想的な水分補給の仕方です。便秘解消のためにも、のんびりティータイムを作ってみてください。

3-2.運動
運動といっても激しい運動は必要ありません。例えば姿勢。座っているときにおへその下に意識を向けて力を入れ、おしりをキュッと締めるだけでも筋肉が刺激されます。筋肉が刺激されると腸が理想的な位置でキープされて、効率的に働くことができるようになると考えられています。

また、血液は栄養や酸素を腸に運ぶ役割があるため、歩くシーンを増やして筋肉を刺激したり、血行を促進したりすることができれば、腸の働きをよくするのにも役立つとされています。座る機会が多いのであれば、1時間に1回は立ち上がる、トイレに行ったり外の様子を見たりする、エスカレーターではなく階段を使う、など意識してみましょう。そんな少しのことでもからだは変わってくるはずです。

3-3.睡眠
睡眠はストレスを和らげ、ストレスに負けないからだづくりにも欠かせません。仕事や家事が忙しいと、つい睡眠時間を削ってしまいがちですが、その積み重ねで便秘のポッコリお腹になってしまうのです。一般的には7時間前後の睡眠時間を確保できるとよいとされています。

便秘解消法のポイントを3つの視点でご紹介しましたが、一人ひとりからだの状態や便秘の原因は異なります。実践してみて、便秘が解消しない場合や不快症状が続く場合は、医療機関を受診することも大切です。

4.漢方薬でスッキリ体質を目指そう(情報提供:あんしん漢方)

「食事や運動には気を遣っているつもりなのにお腹がペッタンコにならない…」

そんな方には漢方薬がおすすめです。

漢方医学では、体重の増加にはいくつかの理由が考えられます。例えば「ストレスで食べすぎてしまう(気の乱れ)」「水が体内に溜まってしまう(水太り)」「ホルモンバランスが崩れて太りやすくなった」などです。

ダイエットを目的とする場合、漢方薬は、お腹周りの脂肪、むくみ(水太り)、便秘などのさまざまな症状へのアプローチ法があり、効果も認められています。

医薬品である漢方薬は、自然の恵みである植物や鉱物などの生薬を組み合わせたものです。体質の改善に働きかけることで根本的な解決を目指すので、同じ症状を繰り返したくない方への健康体質づくりには最適です。

バランスの取れた食事や運動などを毎日続けるのは苦手という場合でも、体質に合った漢方薬を毎日のむだけなら、手間なく続けられますね。

〈便秘を解消する漢方薬〉

・のぼせやふきでものが気になる方:大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)
大腸を刺激し、便秘に伴う腹痛や便秘に用います。

・便が硬くてコロコロしている方、皮膚が乾燥しやすい方:麻子仁丸(ましにんがん)
腸の運動を高め、水分を保持して便を軟らかくします。

・疲れやすい方:補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、六君子湯(りっくんしとう)
胃腸の働きを改善します。疲労感に加え食欲不振や吐き気が強い方は六君子湯がおすすめです。

ただ、注意したいのは、漢方薬は自分に合っているか否かがとても大切だということです。自分の今の状態に合っていない場合は、効果がないだけでなく、副作用の心配もあります。購入の際には、漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談することをおすすめします。

通院が面倒、自分で選んで購入するのは心配、お手頃価格で不調を改善したい、という方にはスマホで気軽に専門家に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。



●あんしん漢方

5.腸を整えてペッタンコお腹を手に入れよう!

今回は便秘を解消してペッタンコお腹になるためのすぐに始められる方法を紹介しました。

・1日3食、バランスよく食事をする
・姿勢を整え、歩くシーンを増やす
・十分な睡眠時間を確保する

あなたに合った漢方薬で体質改善をめざす便秘を解消するとお腹がペッタンコになるだけでなく、太りにくくなったり、気持ちが明るくなったりもします。たかが便秘と放置せず、できそうなことから実践してみてくださいね。

[文:あんしん漢方]

管理栄養士・ライター 小原水月(おはらみづき)

ダイエット合宿所、特定保健検診の業務に携わりのべ600人以上の食事と生活習慣をサポート。自身が漢方薬を使用して体調回復した経験から、栄養学と漢方を合わせたサポートを得意とする。現在はWebを中心に食と健康の分野で執筆中。

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