バラ肉はオープニングで底に沈めよ! 千とせ本店監修のセブン「肉うどん」はゆっくり食べたらよりウマイ

2023年11月5日(日)13時0分 Jタウンネット

マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界

第百十九回 セブン-イレブン「千とせ本店監修 浪花の肉うどん」

文・写真:オサーン

カップ麺ブロガーのオサーンです。

「ご当地カップ麺」連載の第百十九回目となる今回は、カップ麺から少し離れてセブン-イレブンのお弁当コーナーに並ぶレンジ麺、「千とせ本店監修 浪花の肉うどん」をレビューします。

「千とせ」は、1951年創業の大阪・難波千日前にある大行列のできる人気のうどん店です。

お好み、タコ焼き、串カツ、千とせ

「千とせ」は肉うどんのうどん抜き「肉吸い」の発祥の店として有名。

訪れる客の多くが「肉うどん」ではなく名物の「肉吸い」と「たまごかけ御飯」を注文するそうです。

よしもとの聖地「なんばグランド花月」の目と鼻の先に本店があり、芸人による絶大な支持を受けてテレビなども頻繁に紹介。なんばグランド花月の中に支店も入ってしまうほど。

お好み焼き、たこ焼き、串かつなどライバルは多いですが、大阪ミナミを代表するご当地グルメのひとつとして定着しています。

今回レビューするレンジ麺は、セブン-イレブンの「熱狂麺フェス」という催しで登場した商品。有名な「肉吸い」ではなく「肉うどん」が再現されています。

定価税込594円の商品なのでいつものカップ麺に比べてお手軽とはいえませんが、大阪ミナミの味を楽しんでみたいと思います。

セブン-イレブン「千とせ本店監修 浪花の肉うどん」の内容物

本来フタは開けずにそのままレンジに入れて加熱調理するだけですが、今回は内容物を確認するためにフタを開けています。ついでに別添えの七味唐辛子もいったん移動。

器の中にトレーが入っており、そのトレーの上にうどんの麺、麺の上に山盛の牛肉とネギがのっています。

カップ麺の価格に慣れていると、今回の価格設定はどうしても高いと思ってしまいますが、この牛肉の量を見ると多少あきらめがつくように思います。

覗いてはいけないものを見るみたいで少し悪いことをしている気になりますが、トレーを持ち上げると脂の浮いたつゆが入っています。

器の中でトレーを挟んで麺や具とつゆが上下に分離している状態。麺とつゆを一緒にレンジ調理することで麺が伸びたり、つゆに麺の雑味が溶け出さないようにするためだと思われます。

持ち上げていたトレーを戻し、蓋をしめ、レンジに入れて加熱調理し完成。

加熱調理後にフタを開けた状態。熱々になって湯気が出ていること以外は見た目にあまり変化がありません。

トレーについている取っ手を引っ張りながら麺や具をつゆに入れるのですが、慎重にやらないとつゆが跳ねたりこぼれたりするので注意が必要です。

手先が不器用な筆者には地味に結構難しいタスクなんですよね。

「千とせ本店監修 浪花の肉うどん」食べてみた

薄口醤油味のつゆに、太いうどんと牛肉やネギといった具が合わせられています。

つゆの薄い色味や牛肉、ネギによって、お店の「肉うどん」の雰囲気が再現されていました。

つゆはかつおや昆布といった和風だしを用いた薄口醤油味で、牛脂の旨みや強めに甘みがつけられており、後を引く味に仕上げられています。

醤油味はおとなしいですが、具の牛肉と合わせることによってどんどん増していく牛の旨みと甘みのハーモニーが、このつゆの最大の魅力だと思われます。

つゆにはもともと牛脂は入っているものの、時間経過とともに具の牛肉から溶け出す旨みが濃くなっていくため、前半戦より後半戦の方がおいしいし、早く食べるよりゆっくり食べる方が牛の味が強くなっていきます。

好きなものは先に食べる派の人も、今回ばかりは牛肉は後回しにしてゆっくり食べてつゆが熟成されていくのを待つことをおすすめします。

七味が別添されていますが、これも具から牛肉から旨みが十分に引き出されてから入れることをおすすめしたいです。

というのも、前半は牛が弱いため七味を入れてしまうとさらに牛の風味を感じにくくなってしまうから。

特にこだわりがなければ七味は入れないと選択肢もアリだと思います。

2種類の牛肉が充実

麺は極太で厚みのあるうどん。お店の麺も太めですが今回はお店よりもさらに太く見えます。

高火力のレンジ調理なので、麺が細いとコシを失いやすいので、この太さはお店の再現性よりもコシの強さを取った結果だと思われます。

具の牛肉から旨みが出切ってない前半戦は、つゆの味がちょっと弱いので極太麺とバランスが取れていないように感じましたが、後半だんだんつゆが力強くなってくると極太麺とのバランスが良好になってきます。

やっぱり今回はゆっくり食べる方が吉ですね。

具の牛肉は2種類。脂分の少ない赤身の肩肉と脂分の多いバラ肉で、どちらもだしで煮込まれているとのこと。

つゆの旨みに重要なのは脂身の多いバラ肉だと思われるので、バラ肉は2時間サスペンスドラマよろしく早々に水底に沈めてしまい、肩肉を食べながらゆっくり時効——じゃなくて牛脂が溶け出すのを待つのが良さそうです。

牛肉の他にお店と同じように青ネギが入っています。

食べる直前に入れるお店のネギとは違い、今回は加熱調理してしまうので風味は損なわれると思いましたが、食べてみると香りが目立っていて甘いスープにアクセントを加えていました。

大行列店の雰囲気を楽しめるありがたい存在

実際のお店は大阪ミナミでも一二を争う人気店で、休日どころか平日も大行列が絶えません。そんなお店の雰囲気をこうして手軽に楽しめる存在が身近なセブンから出るのはとてもありがたいように思います。

ただ、牛脂の風味と甘みが後を引く今回のつゆを味わってしまうと、実際のお店の味の想像を掻き立てられ食前より食後の方が無性にお店に行きたくなってしまうので注意が必要です......。

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