京都市の古い家の軒先にいる、奇怪な顔の男は誰?

2021年11月7日(日)17時0分 Jタウンネット

[かんさい情報ネットten.—読売テレビ]2021年10月27日放送の「Let's Go若一調査隊」のコーナーでは、京都に伝わる不思議な人物について調査していました。

京都・祇園のメインストリート「花見小路通」を歩いていると、街のいたるところの屋根に「顔に独特の奇怪さ」が感じられる謎の人物の姿が......。

祇園界わいだけでも200体以上、京都全体では商店、住宅街を問わずおよそ3000体があると言われるこの置物の正体は「鍾馗(しょうき)さん」。

京都市内の古い家なら大抵軒先の上に置いてあるという鍾馗さんは、京都の守り神として根付いているとのこと。また、新築マンションに設置されていることもあるそうです。

中国の唐の時代、熱病に侵された玄宗皇帝の夢に鍾馗は登場しました。夢の中で悪戯する小鬼を鍾馗が退治して病気が治ったため、「鍾馗には邪気を払う力がある」と信仰の対象に。夢に見た鍾馗を絵に描かせてそれを魔除け・厄払いとして世に広めたそうです。

その鍾馗が、なぜ京都に多いのでしょうか?

お寺の多い京都ならではの理由が

京都で唯一鍾馗さんを製作する「浅田製瓦工場」(京都市伏見区)三代目の浅田さんは、その謎について

「京都にはお寺が多いです。お寺の上には必ず鬼瓦が乗っていて、その鬼面にはじかれて『悪いものが来たらかなん(かなわない)』ということで、鍾馗さんを玄関の上に置くという説があります」

と話します。お寺が多い京都には鍾馗さんも多いということですね。

ちなみに浅田さんの作る鍾馗さんは少し顔を背けています。その理由は、間口が狭い京都で「前の家を睨まないように」目線をずらして製作しているのだとか。

同工場では唐辛子を持ったり筆を持ったもの、ヘルメットをかぶったものなど、飾る先の特徴を盛り込んだ一点ものの鍾馗さんも多く製作しているそうです。

みなさんも京都に行ったら、屋根の上から睨みをきかせる鍾馗さんを探してみてはいかがですか?

(ライター:まみ)

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