「スタッフとベタベタとつるんでは駄目」中居正広だけが破り他のメンバーは守った”SMAPの掟”《アイドルがバラエティの文化に染まったら本末転倒》

2025年5月2日(金)12時0分 文春オンライン

〈 《「暴力は振るってないの?」電話に中居は…》中居正広“愚行と引退”をSMAPが知った“その瞬間” 〈言葉が見つかりません〉 〉から続く


 なぜ中居正広は引退に追い込まれるトラブルを引き起こしたのか。その理由はSMAPを育て上げたマネージャー・飯島三智氏の言葉に隠されていた。週刊文春2月6日号が報じた内容を公開する。(全2回の後編/ 最初から読む )


◆◆◆


中居だけが“掟”を破っていた


 一連の報道で明らかになったのは、フジ編成幹部A氏の関与だった。中居はA氏と頻繁に飲み歩き、X子さんはA氏の誘いで中居との飲み会に複数回参加。事件が起きた当日も、飲み会の“延長”と受け止めていたという。ところが、中居と2人きりだったのだ。


「飯島氏は番組のスタッフと頻繁にお酒を飲みに行ったりしなかった。あくまでビジネスとして付き合っていました。バラエティ畑ではないアイドルのSMAPだから、スマスマは長く続いたのであって、バラエティの文化に染まってしまったら本末転倒と考えていた。SMAPのメンバーにも『スタッフとベタベタとつるんでは駄目』と伝えていたそうです。確かに、木村も新しい地図の3人もその“掟”を守っていた。ところが、中居のやっていたことは真逆でした。SMAP解散後、飯島氏の元を離れ、A氏との蜜月が深まっていったのでしょう」(元ジャニーズ関係者)


 結局、中居は1月23日正午頃、〈全責任は私個人にあります〉と芸能界引退を発表するに至った。



SMAPは2016年末に解散した


「新しい地図がコメントを発表したのは、その僅か3時間後。中居から直前に引退するとの報告を受けていたのです。もはや、彼の決断を尊重するほかなかった。ただ、折しも香取はフジのドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』に主演中で、影響が懸念されます」(香取の知人)


中居の税理士が明かした版権


 中居は引退とともに、事務所の廃業も発表。本店住所として登記されているのは、顧問税理士の事務所だった。30年来の付き合いという税理士に問うと、


「最初は飯島さんでその後、中居さん、草彅さん(の顧問税理士)に。本社はここですが、中居さんは一度も来たことがないんです。こちらが仕事場やスタジオに出向いたりして。とにもかくにも仕事熱心で真面目な方。最近は全然会っていませんが……。3月に決算があるので、その頃に会うと思います。色々清算を行わなければいけないので。歌とかはジャニーズが版権を押さえていますが、多少お金が入ってくるんです」


「フジテレビ問題での影響は感じられません」


 飯島氏率いるCULENに見解を尋ねたところ、


「中居氏に関することについては、コメントを控えさせて頂いております。(ドラマの撮影については)スタッフ一丸となって支障なく撮影は順調に進んでおり、フジテレビ問題での影響は感じられません」


 では、解散を機に中居との溝が深まっていた木村の反応はどうだったのか。同い年の元リーダーとは裏腹に、仕事はすこぶる順調だ。


「昨年12月30日公開の映画『グランメゾン・パリ』は1カ月弱で、興行収入31億円の大ヒット。今年11月公開の山田洋次監督作品『TOKYOタクシー』への主演も発表された。『武士の一分』以来の山田作品ですが、当時から『50代になったらまた君で撮りたい』と言われていたそうです」(スポーツ紙記者)


 さらに、近年の代表作となったフジ系ドラマの映画化も控えている。


延期になっていた撮影が再開予定


「白髪で義眼の冷徹な警察学校の教官役を演じている『教場』です。最新作は当初、スペシャルドラマを予定していましたが、ジャニー喜多川氏の性加害問題の影響もあって延期に。その後、映画に変更された。今年1月に生徒役のオーディションが行われ、4月から夏にかけて撮影が予定されています」(映画関係者)


 小誌は「教場」の最新資料を入手。生徒役のオーディション原稿だ。そこには、2人の生徒役との掛け合いをアドリブ入りで演じることが求められていた。


「2月には生徒役が、実際の警察学校で身につけさせられる行進や敬礼の訓練を受けるそうです。木村さんはこの訓練から顔を見せるのが恒例。生徒役の若手俳優から距離を取って、本当の教官のように訓練の様子を見守っている。生徒役に圧を感じさせる“プレイ”が、この時点から始まっているんです」(同前)


中国の人気歌手とデュエット


 その木村がいち早く家族写真を解禁したのが、中国版X(旧Twitter)と言われるSNS「微博(ウェイボー)」。18年にアカウントを開設すると、20年の妻・工藤静香の誕生日には、ツーショットのセピア調写真を公開していた。


「木村は中国でも圧倒的な知名度で、微博のフォロワーは247万人。次女Kōki,も早くから認知され、中国でユニ・チャームなどの広告に起用されている。微博は19年、木村に『最も影響力のある俳優(アジア太平洋部門)賞』、フォロワーを急増させたKōki,には『年間人気賞』を揃って授与しました」(芸能記者)


 今年1月6日に微博のアカウントを開設したばかりの静香も、「年間表現力アーティスト賞」を受賞。中国の人気歌手リウ・ユーニンと中島みゆきの曲をデュエットしていた。


 中国人ジャーナリストの周来友氏が語る。


「中国人にとって工藤静香は、歌手として知られているわけではなく、あの木村拓哉の妻で、Kōki,の母親という認識です。中国でも2世タレントは数多くいますが、異性トラブルなどで失敗しがち。そんな中、木村家はスキャンダルもなく成功しているため、静香の辣腕マネジメントぶりが評価されているのです」


名曲「オレンジ」の歌詞を彷彿と


 中居のトラブルが発覚した昨年末から今年1月にかけて、絶好調な木村ファミリー。トラブルについては一切言及してこなかったが、中居が引退発表した1月23日の夕方、インスタグラムのストーリーズを更新している。〈10000歩の出動!〉とコメントし、愛犬が夕日にキスをしているように見える写真を投稿。それは、“『さよなら。』僕を今日まで支え続けてくれたひと”と歌う名曲「オレンジ」の歌詞を彷彿とさせるものだった。SMAPの仕事仲間が言う。


「語らずに語る。木村らしいメッセージです。2人の溝は最後まで埋まらず、違う道を歩んだ。この曲は切ないメロディと、“『ありがとう。』”のフレーズで締め括られます」(木村に見解を尋ねたが、STARTOからは期限までに回答はなかった)


 中居に、SMAPのメンバーとのやり取りなどについて尋ねたが、代理人を通じて「お答えすることはございません」とした。


 元リーダーの引退という衝撃の結末でSMAP再結成という微かな希望は、夜空ノムコウに消えた。


◆ ◆ ◆


 3月31日、フジテレビが設置した第三者委員会によってタレント・中居正広の女性トラブルについて「『業務の延長線上』における性暴力であった」ことが認定された。一体、フジテレビで何が起きていたのか。中居正広は何をしたのか。「 週刊文春 電子版 」では、一連の問題を報じてきた週刊文春の記事を購読できます。


(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年2月6日号)

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