教職員から「セクハラ感じた」、小中学生で増加…千葉県教委「教員側の意識改革追いついていない」
2025年5月27日(火)14時45分 読売新聞
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千葉県内の公立小中学校と高校、特別支援学校の児童生徒を対象に、2024年度に実施したセクシュアルハラスメント実態調査で、教職員からセクハラを受けたと感じた児童生徒は、前年度比115人増の517人だったことが、県教育委員会のまとめでわかった。県教委は「啓発の効果で児童生徒の(セクハラに対する)意識は向上している。一方、教員も意識が変わってきているが、追いついていない」としている。
調査は昨年12月2日から今年1月末まで、千葉市立学校を除く公立学校計1112校で実施し、児童生徒41万7118人から回答を得た。
セクハラと感じて不快だったと回答したのは、中学生が261人(前年度比76人増)で最多。高校生が147人(同20人減)、小学生が104人(同60人増)、特別支援学校生が5人(同1人減)と続いた。
項目別では「不必要に身体に触られた」「容姿など身体的特徴を話題にされた」などが多かった。具体的な事例では「部活動の指導の一環と言われ、腰や肩を触られた」「部活動顧問から体重の話をされた」などの声が寄せられた。
特に今回は小学生での増加が多かった。県教委は「プライベートゾーンなどに関する啓発動画を視聴してからアンケートに回答したことで、小学生児童の意識が高まった」とする一方、「教員側も意識が変わってきているが、追いついていない部分もある」と分析する。
県教委は調査結果を踏まえた今後の対策として、県や学校のセクハラ相談窓口を周知して相談することの大切さを伝えるほか、今年改訂されたガイドラインに沿って教職員の意識改革を進めるという。