「その警察官、本物ですか…?」 警察庁の注意喚起にゾッとする
2025年5月27日(火)18時4分 grape

警察庁ウェブサイト『ビデオ通話を利用した事例①』を加工して作成
人をだまし、金品を奪い取ろうとする詐欺行為。
その手口は年々巧妙化し、一筋縄では見抜けないようなものもあります。
中には、自宅の固定電話や携帯電話あてに、警察官を名乗って詐欺を行うケースもあるようです。
その警察官、本物ですか?
2025年5月26日、警察庁がウェブサイトを更新。
警察官を騙った電話をかけ、現金をだまし取る手口が急増していることを受け、注意喚起を行いました。
手口としては「あなたの口座が犯罪に使われている」「あなたの携帯電話が不正に契約された」など理由を付け、「口座を調査したい」といった名目で現金をだまし取る方法。
または、「このままだと、あなたは逮捕される」などと不安を煽り、捜査を名目に金銭をだまし取る方法などがあるそうです。
実際の事例①
警察庁は、ニセモノの警察官がかけてきた、ビデオ通話の映像を2本公開。
1つ目の映像には、警察の制服のようなものを背景に設置し、「事情聴取ですが全過程、録音録画することで法的な効力を持つものとなります」などともっともらしいことをいう男性の姿が映っています。
詐欺師は、鹿児島県警を名乗り、「鹿児島市内の携帯電話ショップで、あなたの名義で携帯電話が契約され、犯罪に使用された。このままだとすべての回線が停止される」などと話したのだそう。
電話を受けた人は、詐欺を疑ったため、被害には遭わずに済んだといいます。
実際の事例②
2つ目の映像は、大阪地検特捜部の検察官を名乗る男性からのビデオ通話。
信用させるためなのか、画面越しに身分証らしきものを提示していることが分かります。

出典:警察庁ウェブサイト『ビデオ通話を利用した事例②』を加工して作成
内容は「あなたの口座が犯罪に利用されている可能性がある」というもので、電話を受けた人は詐欺師を信じて、被害に遭ってしまったそうです。
ニセモノを見破るポイントは?
実在する警察署の電話番号を表示してかけてきたり、複数人がそれぞれの役割を演じてくるケースもあったりなど、非常に巧妙化している詐欺の手口。
警察庁は、詐欺の見破り方として、本物の警察官は行わない4つのポイントを挙げています。
①電話で「捜査対象となっている」などと伝える。
②メッセージアプリで連絡をする。
③警察手帳や逮捕状の画像を送る。
④個人のスマートフォンに突然ビデオ電話をする。
警察官を名乗る人物から電話がかかってきた際には、上記の4つのポイントを思い出してみましょう。
もし1つでも当てはまるものがあれば、詐欺で間違いないため、すぐに電話を切り、最寄りの警察署に行くか、警察相談専用ダイヤル『#9110』に相談してほしいとのこと。
時代が便利になればなるほど、それに乗じた詐欺の手口も増えていきます。
警察官からの連絡であったとしても、「本物か?」と一度立ち止まることが大切でしょう。
[文・構成/grape編集部]
出典 警察庁ウェブサイト