和食チェーン展開のサガミHDは、蕎麦のセルフ化店舗にも踏み出した
2025年5月6日(火)9時36分 財経新聞
セルフ決済の仕組み。(画像: サガミホールディングスの発表資料より)
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そば粉には粘り気が少ない。故に十割そばを作るには、高い技術力が必要。が残念ながら当家の近場には、十割そばを食する蕎麦屋がない。気の早い話だが来年のGWにはサガミホールディングス(9900、東証・名証プライム市場)の十割そばが食べられる店を出来る限り近場で探し出して置き、出かけることにした。もうその旨は息子一家にも伝えた。
いま、無人店舗の取材をしている。対象としているのが、2019年に設立されたTOUCH TO GOT(TTG)というスタートアップ企業。ファミリーマートや駅内コンビニなどを中心に、既に200店舗の開設を実現している。
TTGを調べていくうちに、サガミHDと出会った。同社は蕎麦や和食チェーン店を、FCシステムも活かし展開している。和食麺処サガミ部門(前2024年3月期期末)、139店舗/味の民芸部門、50店舗/どんどん庵部門、31店舗/その他部門、36店舗。そしてその他部門にカウントされているのが、十割そばを手掛けている「二代目長助」。
TTGの仕掛けで、今年4月26日にセルフ決済店舗が登場した。店内に設置のAI搭載カメラやセンサーを活かし、来店客が選んだ蕎麦・揚げ物は感知される。トレイに取りレジに行けば支払いもOK。
サガミHDは飲食業として、セルフ決済店舗に進出したあたり「一歩先んじた」存在を実感し、覗き込んでみる気になった。
22年3月期はコロナ禍に晒され「4.8%増収、6億2000万円の営業赤字」も23年3月期は「23.8%増収、9億1000万円営業利益」に回復。24年3月期は「17.3%増収、81.9%営業増益」と勢いを取り戻し、今3月期は「3.2%増収、5.6%営業減益」計画と慎重に立ち上がったが期中に「9.6%の増収(340億円)、23.7%の営業増益(20億5000万円)」へ上方修正。第3四半期末で「261億7900万円、17億5300万円」まで実績を積み上げている。
海外展開も進め「イタリア7店/ベトナム3店」、「じっくり、ゆっくり」を方針としている。
本稿作成時の株価は1700円台入り口水準。年初来高値1846円(3月4日)から同安値1456円(4月7日)まで下落後、戻り場面。投資妙味もさることながら、「十割そば」をまずは味わいたい・・・