昨年は“同世代軍”でベスト4 豊島将之九段、団体戦は「普段とは違う気持ちが入る」/将棋・ABEMAトーナメント2025
2025年5月20日(火)16時30分 ABEMA TIMES

孤独な戦いを続ける将棋の棋士。団体戦になることで受ける影響には様々なものがある。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2025」は、5月24日にドラフト会議の模様が放送されるが、豊島将之九段(35)は今年もリーダーとして参戦。昨年は同世代の3人組みを作り、見事自身では最高のベスト4入りを果たした。団体戦は「普段とは違う気持ちが入る」という豊島九段は今年、どんなメンバーを選ぶのか。
豊島九段は2024年度、名人戦七番勝負で藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、21)に挑んだものの1勝4敗で奪取ならず。その他の棋戦でも黒星が並び、終わってみれば38局で14勝24敗と、負けが10個も先行した。そんな中、ABEMAトーナメントでは糸谷哲郎八段(36)、大石直嗣七段(35)という気心知れた同世代でチームを構成。例年以上に豊島九段もリラックスして臨めたのか、激戦の予選リーグを勝ち抜けて本戦でも準決勝まで進んだ。「予選を抜けるのも大変でしたが、2人がすごく大活躍をしてくれました。お互いよく知っている分、気楽でもありましたね」と、ほどよく肩の力が抜けることを実感していた。

団体戦も数多くこなしたが、今でも新鮮だ。「(メンバーと)年が離れている方だと、自分にない感覚を吸収できる。応援しながら見るのは普段と違うし、何か気持ちが入る。そういうところは面白い」と、仲間を応援し、また応援されながら戦うところに醍醐味がある。
ドラフト会議で指名するメンバーは「もう決めているんですが、あまり重複はしない予定でいます。かぶったらその後のことは考えていないです」と、ほぼノーヒントのまま微笑みで締めた。多くを語らず、静かに笑う豊島九段。今年のメンバー次第では、もっと情熱的な部分も見られるかもしれない(?)
◆ABEMAトーナメント2025 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が8回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士7人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全8チームで行われる。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)