「詰みがあったら逃さない」藤井聡太竜王・名人、“詰将棋王”2人をそれぞれ単独指名成功!「良いチーム組めた」/将棋・ABEMAトーナメント2025
2025年5月25日(日)11時0分 ABEMA TIMES

詰みがあったら逃さない!将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2025」は5月24日にドラフト会議の模様が放送された。注目の藤井聡太竜王・名人(王位、王座、棋聖、棋王、王将、22)は、一巡目で斎藤慎太郎八段(32)、二巡目で古賀悠聖六段(24)を指名。「今回は詰将棋解答選手権の優勝経験者というコンセプトでチームを組むことを考えていました。予定していた通り良いチームが組めた」と満足そうな表情を見せていた。
狙い通りの両棋士をそれぞれ一本釣りした藤井竜王・名人は、ホクホク顔。「2人とも詰将棋の解答力に裏付けられた“終盤”を得意にされているという印象があります。斎藤八段は、序中盤は王道の本筋の手を積み重ねる将棋で、見ていて参考になる将棋を指される方です。古賀六段は実戦的なところもある棋風で、自分自身が勝ちやすい形に持っていく技術に長けていると思っています。早指しも得意にされている印象もあるので、このトーナメントでも活躍に期待したいと思っています」と期待を込めていた。
事前に両者にドラフト指名することは話していなかったといい、「いや、ゼロですね(笑)。これまでも全然そういうことはしていないので、いつも不意打ちです(笑)」といたずらっぽく笑う。今年3月に行われた第22回詰将棋解答選手権チャンピオン戦でただ一人の100点満点優勝を飾った藤井竜王・名人は、2012年大会覇者で今回出題者側となった斎藤八段、2024年優勝者の古賀六段と最強のメンバーを揃え、「すごくいいタイミングにこのチームを組むことができた」と喜んだ。
他チームを見渡した藤井竜王・名人は、「計8チームということで今までリーダーとして参加されていた方も指名される側に回ったりというところもあり、非常に重厚感のあるチームが揃ったという印象を持っています」と興味津々の様子だ。
また、ドラフト会議の山場となった永瀬拓矢九段(32)の増田康宏八段(27)が重複くじを外してしまったシーンについては、「永瀬九段に『手順前後』という言葉があったのですが、さすがに佐々木(勇気)八段と増田八段はお二人ともA級ですので、どちらで行っても(どちらを先に指名しても)お二人とも指名するのは元から結構厳しかったのではないかなと思いました(笑)」と“指しすぎ”(?)を指摘する場面もあった。
4期ぶりの優勝を目指すこととなるリーダー・藤井竜王・名人。最強の終盤力を兼ね備えた“チーム藤井”は、「過去2回はいずれも準決勝敗退という形になってしまったので、今年はもっと上を目指したいと思っていますし、それが目指せるチームに出来たかなと思っています」と自信をみなぎらせる。いざ、頂点へ。若き七冠王は、「チームで力を合わせて頑張っていきたいと思います」とさわやかな笑顔で意気込みを語った。
◆ABEMAトーナメント2025 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が8回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士7人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全8チームで行われる。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)