“朝焼け”じゃなくて“夕焼け”…嵩が卒制で選んだ最後の色がオレンジだったワケ【あんぱん第41回レビュー】

2025年5月26日(月)18時0分 ダイヤモンドオンライン

“朝焼け”じゃなくて“夕焼け”…嵩が卒制で選んだ最後の色がオレンジだったワケ【あんぱん第41回レビュー】

『あんぱん』第41回より 写真提供:NHK

日本人の朝のはじまりに寄り添ってきた朝ドラこと連続テレビ小説。その歴史は1961年から64年間にも及びます。毎日、15分、泣いたり笑ったり憤ったり、ドラマの登場人物のエネルギーが朝ご飯のようになる。そんな朝ドラを毎週月から金曜までチェックし、当日の感想や情報をお届けします。朝ドラに関する著書を2冊上梓し、レビューを10年続けてきた著者による「見なくてもわかる、読んだらもっとドラマが見たくなる」そんな連載です。本日は、第41回(2025年5月26日放送)の「あんぱん」レビューです。(ライター 木俣 冬)

のぶの縁談が決まった“お祝いムード”から暗転

 第9週「絶望の隣は希望」(演出:野口雄大)のはじまりには不意を突かれた。これまで数々の名言を語ってきた寛(竹野内豊)が亡くなったのだ。まるで、人格者の役割を次郎(中島歩)に譲ったかのように……。

 冒頭は、お祝いムードだった。結太郎(加瀬亮)が結んでくれた縁談によって、のぶ(今田美桜)は次郎と結婚を決めた。家族や隣人は大喜び。これで子宝に恵まれたらいっそう「愛国のかがみ」になれるだろうと思われていることが、令和の価値観から言ったらちょっと余計である。でもこの当時は「産めよ殖やせよ」の時代だったから仕方ない。

 不穏なのはなんにも知らない嵩(北村匠海)のほうだ。卒業制作をせっせと描いている。銀座の街をたくさんの人たちが歩いている絵で、そこにはおしゃれした女性が赤いバッグを持って歩いている後ろ姿がある。もしかして、もしかしなくてものぶだろう。白に小さな赤い水玉を散らしたワンピースは、ドラマの宣伝ビジュアルでのぶが着ているワンピースに似ている。

 それにしても渡せなかった赤いバッグを持たせているのが未練がましい。

 この絵を書き上げたら御免与町に戻ろうと思っている嵩。でも戻ってものぶは結婚してしまっている、あるいは間近に控えているだろう。嵩のひとり相撲が悲しい。

 さらに追い打ちをかけるような知らせが。


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