定まらない吉田正尚の起用法 現地識者は打撃スキルを称賛も守備には変わらずシビアな評価「外野は大きく低下することに」

2025年3月12日(水)17時0分 ココカラネクスト

守備に難を抱える吉田はバットで結果を出さなければならない(C)Getty Images

 レッドソックスの吉田正尚は今季もオープン戦では指名打者での出場が続いている。また一方では、アレックス・コーラ監督から今オフ、吉田のレフトでの起用を示唆するコメントも聞かれた。現在は打撃でのアピールが続いているものの、手術明けとなる右肩の状態が完全に回復となったタイミングで、外野守備を任せられることもあり得るだろう。

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 そして、この吉田も含めレッドソックスは今なお、各ポジションでのレギュラー争いが大きな注目を集めている。米メディア『Sports Illustrated』では、サード、セカンドなどのポジションを占っており、吉田の存在も関わっていると論じている。

 レッドソックスが今オフ、アレックス・ブレグマンを獲得して以降、ラファエル・デバースとのサードのポジションをめぐる議論はいまだに熱を帯びているものの、同メディアは「どちらも開幕ラインナップに入ることは確実」と指摘。さらに、セカンドもデビット・ハミルトンなど若手選手により争われると主張する。加えて、「ラインナップを考える上で考慮すべきもうひとつの要素がある。それが、指名打者兼左翼手のマサタカ・ヨシダをどう起用するかという問題だ」などと提示している。

 続けて、地元紙『Boston Herald』のマック・セルーロ記者による、ラインナップについての意見として、「私はヨシダをラインナップに入れた場合の方が、チーム全体として打線の厚みと破壊力が増すと考える。しかし、ハミルトンを二塁に起用し、ヨシダを左翼に置く場合、内野守備は大幅に向上するものの、その代償として外野守備は大きく低下することになる」との分析を伝えている。

 さらに、『Sports Illustrated』からも、「31歳のヨシダは、2年前に結んだ5年9000万ドルの契約に見合う活躍をまだ見せているとは言い難い。しかし、メジャーリーグの舞台では十分な打撃成績を残しており、これまでのホットストリーク(好調期)を考えれば、今後さらなる活躍の可能性も十分にある」として、その打撃スキルの高さを強調。

 その一方で、「セルーロの指摘するように、ヨシダをラインナップに入れた方が攻撃面では確かに強力になるかもしれない」としながらも、「しかし守備力の劣る選手を左翼に置くために、デバースを指名打者に回してまでチームのバランスを崩す価値があるのか?現時点では、この問題に明確な答えはない」などと、選手起用への見解を綴っている。

 今季のレッドソックスはもうしばらく内外野ポジションについての議論が続くと思われる。吉田は与えられた出場機会で結果を出していくのみだ。まずはそのバットで、本来の持ち味である打棒発揮に大きな期待が寄せられている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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