退団説も流れた激動のオフ ド軍の“元気印”キケが明かした残留交渉の舞台裏「ロースターはほぼ埋まっていると言われた」
2025年3月27日(木)12時20分 ココカラネクスト

チームにとって欠かせない存在であるキケ。(C)Getty Images
エポックメーキングな延長交渉だった。去る2月9日にドジャースと単年650万ドル(約10億円)の契約を交わしたキケ・ヘルナンデスのそれだ。
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現在33歳のキケは、昨季に126試合に出場し、打率.229、12本塁打、42打点と打撃成績こそやや落ち込んだが、守備では内野全ポジションと中堅、左翼でプレー。マルチなパフォーマンスが重宝された。また、チーム屈指のムードメーカーとしても存在感を放ち、ドジャースのケミストリーを高める役を担った。
ファンも残留を望んでいた。しかし、ドジャースとの一筋縄ではいかなかった。米YouTubeチャンネル『Foul Territory』に出演したキケは、「他のチームと契約する可能性はあったか?」と問われ、「可能性があったかを言われれば、まぁ『イエス』だね。ただ、ずっと待って、待って、待った。そしたら(交渉期限の)最後の数日になってようやく動き始めたんだ」と告白。その上で残留交渉の舞台裏も明かした。
「ドジャースからは『うちのロースターはほぼ埋まっている』と言われ、『君を戻したいが、君と家族にとって最善の決断をしてほしい』とも告げられた。彼らはオファーを提示してくれたけど、2月10日までは何も決められないとしていた。もしそれまでに別の良いオファーがあったら、そちらを選ぶのも仕方ないという感じでね」
結局、他球団から魅力的なオファーは舞い込まなかった。ゆえにキケにとって選択肢は限られた。「単純にオファーがドジャース以外に良いものがなかったんだ。でも、結果的に残れたし、タイトル防衛に挑む立場にいられるのは良い状況だと思っている」と漏らしたキケは、こうも続けている。
「ファンが僕のために声をあげて、全力で引き留めようとしてくれたのも大きかった。その気持ちは本当に伝わっていたし、自然と笑顔になれたんだ。心底嬉しかったよ」
一時は退団説も流れたキケ。ファンとチームに望まれた彼の残留は、今季も“銀河系軍団”において貴重な存在となるのは間違いない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]