千賀滉大が立ち直って8K快投の白星デビュー!MLB公式も賛辞「最初の不安は思い出に過ぎなかった」

2023年4月3日(月)15時59分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 不安定さを吹き飛ばし、実力でメジャー初白星を手繰り寄せた。

 4月2日、メッツの千賀滉大はマーリンズ戦に先発、5回1/3を投げ1失点、8奪三振を記録し、メジャーでの初登板を勝利で飾った。

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 立ち上がりは荒れていた。2点のリードを貰ってのマウンドとなった1回裏、先頭のアラベスにいきなり安打を許し、さらに2番ソレアへの投球ではワイルドピッチを記録。ランナー2塁としたところでライトへ運ばれ、打者二人で1点を返される。

 その後もコースが定まらず、連続四球で無死満塁のピンチを招いてしまう。しかし、ここから5番グリエル、6番サンチェスをフォークで立て続けに三振。続くバーティも打ち取り、最少失点にとどめた。

 2回も四球でランナーを出すも、失点を許さず切り抜けると3回からは被安打は1本だけと見違えるような投球を繰り広げ、6回1アウトでマウンドを降りるまで毎回、空振りでの三振を奪うなど「ゴーストフォーク」が冴えわたり、堂々たるマウンド姿を披露した。メッツも中押し、ダメ押しと追加点を重ね、千賀は嬉しいメジャーでの最初の白星を手にすることとなった。

 真骨頂を発揮したメッツの背番号34には試合終了後、メジャー公式サイト『MLB.com』も賛辞を贈っている。

 同メディアは「MLBデビューを果たしたコウダイ・センガは、最初の10分ほどは圧倒され、緊張し、おそらくは少し朦朧としているように見えた。投じた球は何球も土に埋もれた。2人の打者を歩かせ、ワイルドピッチも放った。アウトを取る前に、メッツのブルペンに動揺が走った」と序盤の投球を振り返った。

 しかし、3回からのピッチングには「6回1アウトまで1失点で投げたセンガがローンデポのマウンドを降りる頃には、その不安な始まりは単なる思い出に過ぎなかった」と評しており、さらに「初めてマウンドに立ったとき『間違いなく緊張した』『足が不安定で、”幽霊のようだった”』と後から認めた」と本人の感想も伝えている。

 続けて「それは当然の反応だと考えるべきだ。5年総額7500万ドルの契約の大きさに加え、5度の日本プロ野球チャンピオンと2017年のワールド・ベースボール・クラシックのスターという経歴から、メッツ史上最も期待された外国人選手のデビュー戦だ。日本生まれの投手でメッツの先発でMLBデビューを果たしたのは、他にマサト・ヨシイしかおらず、それは四半世紀前のことだった」として、ルーキーに対し配慮のコメントを並べた。

 自身の持ち味を存分に発揮し、結果を残した千賀。今季のMLBに大きなうねりを起こす、日本人右腕のピッチングはそんな予感さえ抱かせる内容だった。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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