伊藤美誠、世界卓球メダルへカギは「自分らしさ」「頭の体力」…W杯銅メダルから帰国
2025年4月21日(月)21時18分 スポーツ報知
シングルスW杯で銅メダルを獲得し、帰国した伊藤美誠(カメラ・宮下 京香)
卓球のシングルスW杯(マカオ)で銅メダルを獲得した女子の伊藤美誠(スターツ)が21日、成田空港着の航空機で帰国した。2020年大会以来の銅メダルを獲得した今大会。5月の世界選手権個人戦(カタール)で自身初のシングルスでの世界選手権メダル獲得へのカギに「自分らしさ」、「頭の体力」の2つを挙げた。
昨年大会はポイント差でグループステージ(GS)敗退。「前回を超える」と意気込んでいた。2戦連続ストレート勝ちで突破すると、準々決勝では直近の対戦で2連敗していた大藤沙月との日本人対決。2—2の第5ゲームを先にゲームポイントを握られてから6連続得点で奪取。ゲームカウント4—2で競り勝ち「一番大事なところだと思っていた。やっぱり負けた時にすごい悔しかったので。自分の中では殻を破れた試合だと思うし、成長できたと思います」と胸を張った。
続く準決勝のクアイ曼戦。相手の球の質が上がった3—2で臨んだ第6ゲーム後半だった。「そこで仕留めたいという気持ちはあったけど、頭がふらふらしてきて」。7ゲームマッチの連戦で気づかぬ間に疲労は蓄積し、9—11で落とした。最終ゲームは4連続得点したが、逆転されて試合後は15分ほど取材対応ができないぐらい消耗していたという。「7ゲーム(制)を毎日行うのは久しぶりだった。最後に1点取るというのは頭も体もどっちも大事になる」と課題を残した。
一方で、W杯で5年ぶりのメダルを獲得し、気づけたこともあった。「やっぱりスマッシュしたり、ミートしたり、(球を)変化させたり。それが自分らしさだと思うし、今大会を通して出せた。自分のやるべきことを出し切れたと思います」と手応えを口にした。
6度目の世界選手権個人戦まで約1か月。その間は世界ツアーを転戦せず、国内で調整する。「トレーニングに重点を置いてやっていきたい。あとは台だったりの対策と、いろんな打ち方を身につけたい」と2つの課題を潰していく。初めてシングルス1種目のみ出場する舞台へ「懸ける思いは誰よりも強い。シングルスでメダルを取ったことがないので、取りたい気持ちが強い。準備をしっかりしていきます」と照準を合わせていく。