巨人・大城卓三、2戦連発の裏に今でも電話し合うメジャーリーガーからのエール

2025年4月24日(木)5時0分 スポーツ報知

大城卓三(左手前)が試合を決める2ランを放ち、歓喜する阿部監督(カメラ・相川 和寛)

◆JERA セ・リーグ 巨人2—0中日(23日・東京ドーム)

 巨人が大城卓三捕手(32)の一発で中日に連勝した。「5番・一塁」で出場し、0—0の8回に右越えへ2試合連発となる決勝2号2ラン。先発の山崎伊織投手(26)は5回5安打無失点で開幕28イニング連続無失点とし、2007年の高橋尚成が持つ球団最長記録に並んだ。5投手が無失点でつなぎ、チームは今季初の3カード連続勝ち越し。25日からの阪神3連戦(甲子園)ではキャベッジも復帰予定で、4〜6日に本拠地で3連敗した雪辱を狙う。

 大城卓はバットを華麗に放り投げ、誇らしげにベンチを指さした。白球の行方は追うまでもない。最高の感触が教えてくれた。「打った瞬間にいい手応えがあった。ホームランだな、と」。先発の山崎を中心にした投手陣の奮闘に報いる2戦連発となる決勝2ラン。5番打者がひと振りで均衡を破り、勝利をもたらした。

 まさにクリーンアップの仕事だった。両軍無得点の8回1死一塁。カウント2—2からマルテの156キロ直球を打ち砕いた。打球速度174キロで右翼席上段へ。今季2号は飛距離127メートルの特大アーチだった。笑顔で出迎えた阿部監督は「うれしかった。もともとバッティングは素晴らしいものを持っているから5番に入れている。いい働きをしてくれている」と褒めちぎった。

 大城卓の好調ぶりはチームにとって心強い。課題だった岡本の後を打つ5番として2試合連続の先発起用に応えた。5番が好調なら、4番の岡本が勝負を避けられる場面も減る。背番号24は「チャンスで回ってくる確率が高い」と責任感をにじませた。同じく5番候補のキャベッジも次戦から1軍に復帰予定で、打線の厚みはさらに増す。

 昨オフは国内FA権行使について熟考し、巨人残留を決断した。「チームメートといい景色がみたい。頂点を目指したかった」と理由はチーム愛だった。残留に際しては阿部監督に連絡。「来年も頑張ろう」と熱い思いを共有し、心を燃やした。甲斐の加入で今季は開幕からベンチを温めることが続いたが、腐ることはない。「やれる準備をしっかりやろうと思って」。一塁起用でチャンスをつかんだ。

 奮い立つものがある。大学の先輩で自主トレも共にした菅野がメジャーに挑戦。「めちゃくちゃお世話になってかわいがってもらった。野球でも、野球以外でも目配りや気配りがすごくて、野球から離れても常に野球のことを考えていた」。球界最高峰の投手とバッテリーを組み、トレーニングや食事などで時間を共有したことは最高の財産。「アメリカに行く前にも『頑張れ』と言ってもらった。そこに(菅野からの)思いがこもっていたと思う」。現在も電話をしあう右腕からのエールが支えになっている。

 接戦を制し、2連勝で今季初の3カード連続勝ち越し。25日からは前回対戦時に本拠地で3タテを食らった阪神と敵地で3連戦に臨む。大城卓は「甲子園で勝てるように頑張りたい」と今季初のお立ち台で誓った。打線の中核としてチームを勝利に導き続ける。(宮内 孝太)

スポーツ報知

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