髙橋尚成氏 「組み立て次第で圧倒的な投球可能」佐々木朗希がメジャー1勝へ必要な投球術
2025年4月28日(月)0時20分 スポーツ報知
◆米大リーグ ドジャース8—4パイレーツ(26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
佐々木がこれから安定した投球を続けていくには、もっと直球をうまく使っていくことだ。本来は直球を見せて、変化球を振らせるものだが、この日は変化球を早いカウントから投げてボールが先行し、苦し紛れの直球になっていた。逆転を許した5回。二塁打のファムにも逆転打のクルーズにも低めのゾーンに入ったスプリットを打たれたが、それまでにもっと直球を見せておけばハードヒットにはならなかっただろう。
投げるコースもそう。あれだけスピンの利いた直球なのだから、9分割したストライクゾーンのうち、上の3マスをもっと使っていくべきだ。今は直球も変化球も低めに集めようとしているが、それだと打者の目線が変わっていかず、変化球についてこられてしまう。
この日93球を投げたが、そのうち直球は42球で割合は45%だった。この割合が直球と変化球で3対2になるぐらいでいい。スライダーのキレ、スプリットの落差と球の一つ一つは素晴らしいのだから、組み立て次第で圧倒的な投球だって可能になる。(野球評論家・髙橋 尚成)