【高校野球】富山商の145キロ右腕、藤岡大翔は12奪三振も敗戦「夏は150キロ」
2025年4月29日(火)17時43分 スポーツ報知
力投を見せた富山商のエース右腕・藤岡
◆春季高校野球富山県大会 ▽準々決勝 富山北部2—1富山商=延長10回タイブレーク=(29日・高岡西部)
富山商は延長10回タイブレークの末、1—2でシード校の富山北部に敗れた。最速145キロのエース右腕、藤岡大翔(はると、2年)が先発し、初回には141キロをマーク。自慢の速球を武器に力投を見せたが、4回1死三塁からスクイズで失点すると、延長10回二死満塁では、甘く入ったストレートを左前に運ばれて勝ち越しを許した。10回まで8安打、12奪三振、2失点(自責点1)と奮闘したが、打線はわずか5安打とエースを援護できなかった。藤田は「接戦になるのはわかっていた。調子はまずまずで、自分がどれだけ粘れるかが勝負だった」と肩を落とした。
中学時代は富山ボーイズで主軸を任され、三塁手、捕手、投手を経験してきた。兄2人も富山商出身で「2人とも夏の決勝で負けて甲子園に行けなかった。その分も自分が甲子園に行きたい」と同校への入学を決意。昨秋は最速138キロだったが、冬場はウェートトレーニングや走り込みなどで体作りを徹底してパワーアップ。春先には球速も大きく伸びた。
悔しい敗戦となったが、夏の富山大会のシード権は獲得。「お世話になった方に恩返ししたい。基本から見つめ直し、夏には150キロ出したいです」と藤岡。兄の念願だった聖地を目指し、さらなる成長を誓う。(中田 康博)