大谷翔平「幸せな寝不足」で“パパ1号”先頭初球弾…真美子夫人とまな娘のいる病院に寄ってから球場へ
2025年5月1日(木)0時0分 スポーツ報知
◆米大リーグ ドジャース15—2マーリンズ(29日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が29日(日本時間30日)の本拠地・マーリンズ戦に「1番・DH」で出場し、待望のパパ1号を放った。真美子夫人(28)が選んだ登場曲、アニメ「美少女戦士セーラームーン」の主題歌「ムーンライト伝説」が流れた直後、自身2本目の初回先頭打者初球アーチとなる7号ソロ。18日(同19日)に産休制度「父親リスト」入りしてから復帰8試合目での“パパ1号”となった。試合後には初めて娘について言及。「幸せな寝不足」と新たな顔をのぞかせた。
月明かりに照らされる前の夕暮れの空に、娘への思いのような真っすぐな弾道が伸びた。1点を追う初回。大谷は22年サイ・ヤング賞右腕のアルカンタラの初球、95・5マイル(約153・7キロ)シンカーが甘く入ったところを“お仕置き”した。「(妻が)出産してから打てていなかったので、いい1本になったかなと思います」。打球速度114・1マイル(約183・6キロ)は今季自己最速。角度23度のライナーで右翼に放り込んだ。復帰8試合、34打席目。「パパ1号」の7号同点ソロを、通算14本目の先頭弾、自身2度目の初回初球先頭打者アーチで飾った。
この日は「Women’s Night」として行われ、登場曲は真美子夫人が選曲した「ムーンライト伝説」だった。人気アニメ「美少女戦士セーラームーン」の主題歌として知られる名曲が鳴りやむやいなや、今季最長ブランクに終止符を打つ38打席ぶりの一発。四球で出塁した2回には二盗で2試合連続の8盗塁目を決めた。
19日(同20日)に長女誕生を発表してから10日。試合後には、初めて娘について口を開いた。「無事にまず生まれてきてくれて感謝していますし、(最近)寝不足気味でしたけど、心地のいい寝不足というか幸せな寝不足だったので。特に苦じゃなく、球場でも動けてたかなと思います」。同じ地球に生まれてきたことを何より喜んだ。
これまでは体調管理を最優先し、1日10時間ほどの睡眠を確保してきたが、この日も病院に寄ってから球場に向かった。生活は娘中心に変わったが、クラブハウスでは連日、口笛を吹くなど、眠気より幸せが勝っている。我が子を初めて抱いた瞬間のことを聞かれると「温かかったですね」とほほ笑み、「予想より大きく生まれてきてくれたので、まず安どというか」と父の顔を見せた。
「父親リスト」には最大3日間入れたが、2日間で外れ、遠征先のチームに合流した。「予定より早く生まれてきたので、時間は思ったよりありましたし、妻の方も無事に健康な状態でその後数日過ごせていたので。比較的安心して遠征には行けました」。今は何より、穏やかな幸せをかみしめながら、日々を過ごしている。
チームは今季最多15得点の大勝で4連勝。ナ・リーグ西地区で単独首位に浮上した。「明日も早いですけど、切り替えて継続してやりたいと思います」。愛妻と紡ぐ“ミラクル・ロマンス”にまな娘が加わり、大谷はさらに頼もしくなっていく。(中村 晃大)
◆美少女戦士セーラームーン 主人公・月野うさぎを中心に女子中学生が魔法の力で「セーラー戦士」に変身して悪と戦うヒロイン物語。恋愛、友情などがテーマで、1992年から原作漫画とテレビアニメが大ヒットした。映画化やゲーム化、ミュージカル化など社会現象を巻き起こし、世界中で人気を博した。
◇子どもの名前「親しい方には」…大谷に聞く
—家庭と仕事のバランスを取ることがプレーに影響していたか。
「リズム自体はやっぱり少しは変わります。今日も病院に行ってから来たりとかしばらくはそういう感じじゃないかなと思うんですけど、ホームにいるうちは僕が(家に)いますけど、ロードはいないので、そこがちょっと気がかりかなとは思います」
—ここ数日でいい感覚がつかめた。
「バランスよく、基本的には今日も打席に立ててるのかなと思うので。自分のまずやるべきことを、どのシチュエーションでもやりたいなと思っています」
—子どもの名前は?
「もちろん決まってますし、今の段階でオフィシャルに出すということはもちろんないですけど、チームメートであったりとか、親しい方たちには伝えています」