中村紀洋氏が危惧“魚雷バット”普及による「技術の低下は凄く恐れています」 向いている打者は?

2025年5月2日(金)20時0分 スポーツニッポン

 近鉄などでNPB通算2267試合に出場し、404本塁打を誇る中村紀洋氏(51)が2日、自身のYouTubeチャンネル「ノリ流チャンネル」を更新。日米球界で大きな話題になっている「魚雷(トルピード)バット」の賛否について語った。

 今季“突然”日米野球界で注目の的となった「魚雷バット」。中村氏は、その存在を「知っていました」とうなずき「先っぽがかなり細いんですよ。本当に“魚雷”ですよね」と実際にトルピードバットを手にしながら分かりやすく説明した。

 通常なら“詰まらせられる”部分が芯となり「(バットの)抜けが良くなる」とし、「パワーがある人には良いと思う」。逆に「バットのヘッドをうまく使って打てるバッターは、おそらく物足らないかもしれない」と持論を述べた。

 使用する上でアジャストには時間がかからないと推測。だが「これを使うことで(選手たちの)技術はどうなるかな、と。バットを操る技術はちょっと低下するんじゃないかな思います」と懸念も口にした。

 その理由として「腕力だけでこのバットだと飛んだりするんで」と真剣な表情で語った中村氏。「ヘッドをうまくコントロールするバッターが減ってくるので…パワー重視のバッティングになるので技術の低下は凄く恐れていますね」と自身が魚雷バットを実際に手にした感覚と、バットの特性を考えた上で感じた“不安”を繰り返し語った。

 ▼魚雷(トルピード)バット ミシガン大で物理学の教授を務め、昨季までヤンキースのアナリストだったアーロン・リーンハート氏(現マーリンズフィールドコーディネーター)が開発した。魚雷やボウリングのピンのような形状。バットの先端が細く、最も太い部分が先端ではなく真ん中寄りにあり、通常なら“詰まらせられる”部分が芯になる。ヤンキースではボルピ、チザムらが使用し、開幕から本塁打を量産して一躍話題になった。4月11日にはプロ野球の規則委員会で使用可能が決定。18日にベルーナDで行われた西武—ソフトバンクの一戦で源田が初めてプロ野球の公式戦で使用した。

スポーツニッポン

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