ラスベガス決戦あと2日 井上尚弥が公式会見で“警告”「挑発はしないように」中盤KOも予告
2025年5月3日(土)6時6分 スポーツニッポン
◇プロボクシング 世界4団体スーパーバンタム級タイトルマッチ 統一王者井上尚弥(大橋)<12回戦>WBA同級1位ラモン・カルデナス(米国)(2025年5月4日 米ネバダ州ラスベガス T-モバイル・アリーナ)
世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(32=大橋)が2日(日本時間3日)、ラスベガスのMGMグランドで開かれた公式会見に、対戦相手のWBA同級1位ラモン・カルデナス(29=米国)らと出席。2日後に迫った4年ぶりのラスベガス“再デビュー”へ意気込みを示した。
Tシャツにジャケット、眼鏡をかけた井上は、セミファイナルに登場するWBO世界フェザー級王者ラファエル・エスピノサ(31=メキシコ)とグータッチして着席。登場選手のラストに話す機会がもうけられ、3度目のラスベガスでの試合について問われると「前回(21年6月)、前々回(20年10月)はコロナ下での試合だったので、今回このT-モバイル・アリーナで試合できることがまず一番の違いと思います」とコメント。「米国でこれだけの大きな会場で試合できるというモチベーションはあるけど、シンコ・デ・マヨ(メキシコの祝日)で試合することで、当日の試合の雰囲気が分からず、(メキシコ系米国人カルデナスとの試合は)アウェーになるかもという予想もしている。どんな雰囲気で試合するのか楽しみです」と話した。
試合展開に関しては「1つ望んでいるのは、しっかりボクシングをして中盤KOというのが一番良い形、試合の終わらせ方だが、まずは日本で見せているパフォーマンスを見せて米国のファンの皆さんにしっかりボクシングをお届けしたい」と予告。過去にカルデナスと似た選手がいたかと聞かれると、少し考えながら「非常にまとまった選手であるので、自分にとっても凄く良いボクシングができるんじゃないかと期待している」と答えた。
自身の持ち味については「パワーを言われがちだが、ディフェンスと距離感、当て勘が一番突出しているのかなと思います」と説明。1月の試合では金芸俊(韓国)が“来い来い”と挑発ポーズを見せたあとに倒しており、「ちょっとイラっとしましたけど、 瞬時にまた倒してやろうと思いましたね」と振り返ると、カルデナスに「挑発はしないように」とくぎを刺した。会見後のフェースオフではサングラスでガムをかみ続ける相手を約17秒間見据え、最後はニヤリとして別れた。
一方、カルデナスは「厳しい試合になるのは分かっている。井上はパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じての最強ランキング)のトップボクサーだが、準備はできている」とコメント。「良い試合をしよう」と王者に呼びかけた。